富士フイルム 商品企画担当 電子映像事業部商品部担当課長の河原洋氏へのインタビュー
商品の詳細については発表内容を参照していただきたいが、本稿では新製品の商品企画を担当した富士フイルム電子映像事業部商品部担当課長の河原洋氏に、ポイントとなる特徴や今後の展開について話を伺った(インタビュアー:本田雅一)
◆X100のブラックモデル
- 世界1万台限定モデル
- シリアル番号を割り振ったカード
- 黒外装に内張に赤を採用した革ケースなどセット
- 予約は1月11日
- 価格は16万円前後
- 最初の試作段階では歩留まりがゼロだった
- 定番モデルとして用意することが難しく限定商品に
- X100のトータルは5万台なので、1万台の限定数を決めた
◆Xマウントレンズ
- レンズ性能を100%引き出すことが設計思想
- 画質を決めるのはバックフォーカス、レンズ交換カメラは特に広角で不利
- フランジバックを17.7mm、マウント面から奥に7.5mm、レンズ後端が入り込む
- バックフォーカスは広角レンズのXF 18mm F2 Rの場合で11mm
- キットレンズは作らない、標準レンズはユーザー次第
- 十分に買い求めやすい価格も実現
- 絞り環が1/3EVステップだが、1EV単位でクリック感が変化するよう設計
- ズームレンズを含む6本を、今後2年かけて増やす
- 標準ズームと望遠系のズームレンズを用意
- 単焦点レンズですが、広角レンズを中心に増やす
- 今のところ、マウントのオープン化は予定していない
- Mマウントのレンズを使えるようアダプターを発売する
◆展示された巨大プリントの画質
- 細かなテクスチャの描写はナチュラルでフルサイズセンサーのカメラを凌駕
- 柔らかな風合いや空気感と、キリッと引き締まった輪郭の両方を明確に描き分る
- フラットで恣意的な強調が見られない
- 空間周波数が高域までフラットに伸びきっている印象
◆X-Trans CMOS
- X-Trans CMOSは、ベイヤー配列とは異なるカラーフィルター配列を採用
- ベイヤー配列のフルサイズセンサーよりも高解像度にできる
- ローパスフィルタを取り除くことができた
- 約3年をかけて実用化に漕ぎ着けた
- サンプル画像には、一切の説明が不要というくらいの力を感じていただける
- S/N比がよく、高感度時の解像度低下も緩やか
- 高感度時でも、フイルムライクな発色を維持
◆ ファインダー
- 18mmと35mmレンズを変更してもファインダーのフレームガイドの表示位置は変わらないが、60mmレンズ装着時は0.6倍のままでフレームガイドが真ん中に小さく標示
- 倍率は手動でも変更可能
- OVFに撮影済みの映像を半透明に重ねて表示、多重露光撮影を、前の撮影結果を確認しながら行なえる、
◆“PRONEGA”モードが復活
- FinePix S5 ProなどにあったPRONEGAモード(スタジオポートレートモード)が復活
- プロの写真館でも使っていただける画質を実現できた
- フィルムシミュレーションのブラケット撮影は3枚が選べるようになっている
◆新UIを導入
- 背面モニターで代表的な設定値をタイル状に表示、カーソルでとダイヤルで設定変更出来る
- 多重露光を重ね合わせ表示で実現。ファインダー内ではOVFの中に撮影済み映像がオーバーレイされる
◆ 富士フイルムの考える“デジタル化”によるレンズ交換式カメラのイノベーション
- X-Pro1を“レンズ交換式プレミアムカメラ”と呼んでいる
- 他社とは全く違う視点、違うコンセプトで開発
- 画質面でいえば、FUJIFILM X-Pro1は明らかにフラッグシップモデル
- 手軽さを重視してきた、今までのミラーレス機とは違うカテゴリだと考えている
- 今回のイノベーションを高画質化のチャンスと捉えた
- 提供できる価値を積み重ね、今回のマウント規格、レンズ、カメラボディが生まれた
◆日本での価格
- ボディ単体でおよそ15万円程度になるでしょう
- オプションにはグリップや、X-Pro1に似合うストロボなども用意
◆今後、X-Trans、Xマウントの他製品への展開は?
- ボリュームゾーンの製品にも採用することは考えている
- Xマウントを採用するカメラボディも将来はいくつかのバリエーションを用意したい
ということで随所に興味深い発言となったインタビュー記事ですね。
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