マップカメラ「Nikon D810セミナー」参加レポート:塙 真一先生:竹下明希さん
2014年8月24日(日)マップカメラ「Nikon D810セミナー」に参加して来ましたのでレポートします。
開催場所は、講師は、ポートレート撮影や人物をメインの撮影で有名な、塙 真一先生。
まずは、ニコンD810についての解説や感想をプレゼンテーションしていただきました。
■塙 真一先生がD810に買い替えた理由
- D800Eに不満は無くD810への買い替えはしなくても良いと感じていた。
- D810の評判がすこぶる良い。同じシリーズとは思えないような進化をしていた。
- ちょうどD800Eのオーバーホール時期がやって来たので、D810に買い替えることにした。
■D810に対する感想
- 3600万画素 35mmセンサーでこれは間違いなく現在最強画質のカメラ
- 中判カメラには5000万画素のカメラもあるが、例えばハッセルブラッドを使うとハマった時の画質は凄いがポートレートに使う場合30カットに1カットくらいしかピントが来ている写真が出来ない。
- 中判はスタジオで大型の3脚に固定しF8以上にする条件では使えるようになる。
- D810なら10枚中8〜9枚はピントが来ている。
- つまり、高精度のAFが使える最強画質のカメラ。
- ニコンのカメラに限らないが、ハイライト〜シャドーの表現は年々良くなっている。
- D800と比較すると明部、暗部共にグラデーションがスムースになっているので、これらな外ロケで使っても問題無い。
- 縦/横撮影でAFエリアの個別設定が可能になった
- キヤノンでは既に実現されており、ニコンにも要望していたがやっとD810でそれが実現した。
■D810の4つの進化ポイント
- 背面モニターのカラー調整が可能になった
- 最も大きな進化であり、D800EからD810に買い替えた最大の理由。
- PCのモニタはX-Riteでカラーマネージメントをしている
- 撮影→カメラの背面モニター→パソコンのモニタという流れの中で、カメラのモニターの色が合わない。
- これまでは、各カメラのモニターの特性を掴み、頭の中で調整をしていた。
- カメラの背面液晶の色調整が出来るカメラは実は少ない。
- 低感度が使えるようになった
- ISO100ではスタジオのストロボでF8、F5.6以上に絞るのが難しい。
- 本当はISO64より更に低感度の設定が出来るカメラが欲しい。
- ミラーがモーター駆動になった
- シャッター音が変わった
- ミラーショックが少なくなった
- ピクチャーコントロールに明瞭度調整が加わった
- Photoshopには従来から備わっていた調整機能だが、これがカメラ内で調整出来るようになった
- ポートレートではマイナス側に設定すると、髪の毛の表現が柔らかくなり、美しい表現になる。
- 純正RAW現像ソフトがNX-Dになり、明瞭度も同様にコントロール可能である。
■ニコンの色が変わった
- グリーンの表現が変わった
- キヤノンはぱっと見て綺麗な色合いだが、これまでニコンは暗所で特にグリーンは黒っぽい表現になっていた、本当は正しいかもしれないが、見栄えが良くないと感じることがあった。
- D810になり、暗所でも緑らしい色で表現されるようになった。
- モノクロも精細な表現が出来る
- 色のコントロールがし易くなった、きめ細かい調整が可能になった。
■レンズについて
- D810ではレンズが重要
- オススメのレンズ
- AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED
- AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED
- AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II
- AF-S NIKKOR 16-35mm f/4G ED VRはまあまあ使える
- AF-S NIKKOR 58mm f/1.4Gシャープで非常に良いレンズであるが、ボケ方にクセがありポートレートでは使いこなしが難しい。
- D610などのキットレンズAF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR 若干力不足を感じる
- 単焦点レンズでf/1.4とf/1.8があるが、意外とその差は小さい。
- コストパフォーマンスに優れるf/1.8という選択も十分有り。
■RAW現像ソフトは純正のCapture NX-Dがおすすめ
- 無料でダウンロード可能になったので是非ダウンロードして使って欲しい。
- 見明瞭度パラメーターのコントロールが可能になったのが大きい。
- 純正のソフトは、カメラ側の設定が反映され、カメラでの仕上がりと同等になるのがメリット。
- 自分の設定で撮影→撮影後RAW現像ソフトでシミュレーション→経験を積む→次回の撮影設定にフィードバックすることが出来る。
■塙先生のD810に対する疑問点
- ピクチャコントロールにフラットという設定が加わったが、ニュートラルより更に眠い表現となっていて使い方が判らない、素材として使うならRAWが向いている筈。
- 最近のニコンは露出が明るくなっている気がする、時に明るくなりすぎる傾向がある。
- カスタムメニューで露出レベルの調整、マルチパタン測光の調整で回避。
- NX-Dを使って調整する場合、パラメーター変更した直後、表示されている写真モザイクがかかったようになってしまうので、調整前後の違いが判らない。
■ワークショップでの撮影の前に
- ストロボでF8、ISO100で撮影し、D810の解像度を感じて欲しい。
- 定常光で、ISO400、F2で撮影して比較して欲しい。
- 最近のカメラは高感度に強くなっているが、人物撮影では、ISO400が使える限度と考えている。それ以上になると、どうしてもシャドー部にノイズが出てくる。最新のD810でもそれは変わらない。
- ポートレートでの撮影設定
- コントラスト、シャープネスはマイナス
- 彩度も場合によってはマイナスにすることが多い
- 明瞭度をマイナス-1で調整している。(Photoshopの明瞭で言うと-20くらいと同等)
ワークショップ撮影用のD810とレンズが数本準備されていましたが、自らD810を持ち込まれていた方も数人、、、
こんな感じ、2灯2種類のライトのセッティングは塙先生自らによるものです。
ちなみに、セミナー開始時刻14:00だったのに対し、会場の準備は13:00からということで、この時間で脅威のスピードでセッティングされ、しかもセミナー用のサンプルショットまで準備されていたのは流石ですね!;;;^^)
モデルは竹下明希さん、公式ブログは「あきんこありんこ」
■D810で撮影させていただきました
その1:ストロボ使用:AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G
その2:ストロボ使用:AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED。
その3:ストロボ無し:AF-S NIKKOR 85mm F1.4G
その4:ストロボ無し;AF-S NIKKOR 85mm F1.8 G
■撮影を終えて
私はキヤノンユーザーで、EOS 5D Mark IIIを使っていますが、そのライバルとなるD810を実際の撮影でという貴重な体験をさせていただきました。
ニコンとキヤノンのポリシーの差はともかく、塙先生がおっしゃるように、現在最強画質のカメラは、Nikon D810であることに異論は感じませんでした。
ただ一方で、カメラは常に進化しているモノということも認識しました。
ニコンが持てるチカラを全て投入したD800Eも2年経過すると、これくらいの機能、性能アップを実現するということで、まだまだデジタル一眼レフカメラも進化の余地があることを実感しました。
塙先生と、竹下明希さんのツーショット。お疲れ様でした!
貴重な体験をさせていただき、マップカメラ様にも感謝いたします。
マップカメラさんのレポート記事はこちら
最後に、埴輪先生のGJポーズ!;;;^^)
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