YOUのデジタルマニアックス

プロ向けながら無料の写真編集ソフトNik Collectionを使ってみた

先日、Googleにが無料化したプロ向け写真編集ソフトをダウンロード&インストールしてみましたが、早速、先週末東京ビッグサイトで開催された東京モーターサイクルショーでソニーα7IIで撮った写真を題材にして試してみました。

まずは、銀塩モノクロフィルムのレンダリングをシミュレーションするソフト、NIK Silver Efex PROから

NIK Silver Efex PRO

まずはLightroomでセレクトした写真はですがハイライトとシャドー両方が飽和していましたので両方とも若干修正した上でSilver Efexに渡すことにしました。

Lightroomの現像モジュールで、写真>他のツールで編集>Silver Efex Pro2を実行します

Lightroomでは、調整コピー扱いとなりますので、オリジナルのRAW+JPEGでは無く、Tiffファイルとしてコピーされたものが編集されます。

すると、NIK Silver Efex Proが立ち上がります。こんな画面。

画面左側に各種のプリセットが並んでいますので、それを選択して行くとこのようにエフェクト処理を適用することが出来ます。

また、このようにオリジナルとプリセットを適用した後で画面分割してながら比較することも可能です。

右側のメニューに注目すると、トーンカーブ、そしてその上にある「フィルムタイプ」で粒状感のコントロールが設定されているのが判りますね。

そのフィルムタイプのメニューをプルダウンしてみると、そこから主要な銀塩フィルムのシミュレーションを呼び出すことが出来ます。コダック、イルフォード、アグファ、そして富士フイルムはネオパンが登録されています。

このように、左側のプリセットとは別に、右側に銀塩フィルムのシミュレーションが隠されて?いますので、ちょっと紛らわしいかもしれません。おそらく上級者の方は、各フィルムのシミュレーションをベースにして微調整され、自分でプリセットを作成される方が直感的だと思います。

ということで、銀塩フィルムを幾つか選んで、現像してみましたので、こちらのブログに掲載します。(より大きい写真で表示出来るようになっていますので)

NIK Analog Efex Pro

次は、アナログなカメラのシミュレーションを得意とする、Analog Efex Pro を使ってみました。
Analog Efexは古いカメラで撮影したようなクラシックな雰囲気のエフェクト(ちょっと劣化した画像とも言える)を作り出すアプリケーションです。

Lightroomから呼び出す手順は、Silver Efex Proと同じで、こちらがAnalog Efexの画面

analog Efexの場合は、ツールとして各種処理が纏められています。

どちらかと言えば解りやすい強く効くエフェクトがそろっており、更にそれを組み合わせのがこの「ツールの組み合わせ」アイコンです。

そして加工した写真もこちらのブログにアップしています。ここまで加工すると、元の写真の目的を失ってしまいそうですが、まぁ面白いので遊ぶことは出来ます。

NIK Color Efex Pro

次は、 Color Efexを使ってみました。Ligtroomから開くとこんな感じになります。
メニューの左側にかなり多くのプリセットが並んでいることが判ります。

Sliver Efexがモノクロ写真、Analog Efexが銀塩カメラの雰囲気を作り出すという使い方を絞り込んだツールですが、Color Efexはもっと汎用的なレタッチツールになり、勿論こちらでもモノクロや、銀塩フィルムのプリセットが準備されています。

ただ、言い方を変えれば、Lightroomでほぼ同じ調整が出来ますので、ご自分でパラメータを追い込んで現像される方は、あえてColor Efexを使う場面は少ないかもしれません。
唯一豊富なプリセットが約に立つ場合のみ使われる方が良いかもしれません。

こちらのブログで、Color Efex Proで調整した写真をアップしています。

NIK HDR Efex Pro

露出を変えてマルチショットした複数の写真からHDR映像を合成するのがHDR Efex Proです。
HDR写真が流行りはじめた頃から、プロの方も含めてNIKを使われていた方は多いのでは無いかと思います。
最近はPhotoshopやLightroomでもHDR合成するメニューがありますが、今回無料化されたソフトの中で最もバリューがあるツールかもしれません。

使い方としては。その他のツールがLightroomの現像モジュール>写真から呼び出すのに対し、HDRはそこから使うことは出来ません。
Lightroomのライブラリモジュールから実行します。

一連の写真をまとめて選択した後、ファイル>プリセットから書き出し>HDR Efex Pro 2で実行することが出来ます。

今回、3枚の露出がことなる写真を準備しましたが、実はこれ、当日HDR用に撮影していなかったものでm(_._)mテストデータがありませんでした。
そこで、通常撮影した写真をLigtroomの方でプラス3EVと、マイナス3EVにして、Tiffで3つの写真の擬似露出ブラケットとして準備しておいたものです。
なので、今回は画質を見るというより使い勝手を見るものになりますのでご了承下さい

早速実行してみると、まず前処理としてこのようなダイアログが現れます。3つの写真が取り込まれるようになっていますが、今回は(Exifでは同一露出のせいか)露出差が与えられて無く前処理出来ないという感じです。

そこで、右上に取り込んだ写真がどのような露出差で撮影されたのかを入れるところがありますので、3EVを入れてみるとこんな感じで、暗い写真がマイナス3EV、明るい写真がプラス3EVとして処理されることになりました。また、ゴーストや色収差の補正も選択することが可能ですが、今回はそこはいじっていません。

そうするとHDR Efex Proが立ち上がり、HDR合成の為の各種のパラメータ調整が可能になります。また左側にプリセットがありますので、簡単に雰囲気を味わうことも出来ます。

そんなこんなで、なんちゃってHDR合成した写真はこちらのブログにアップしています。

まとめ

今回はとりあえず4つのツールを使ってみましたがいかがでしょうか?
特に、モノクロ化するSilver Efex Proは例えばDxO Film Pack等よりも細かい粒状感をコントロールすることが可能で、モノクロ写真を追求される方にとっては頼もしいツールになります。
またHDR合成するHDR Efwx Proもこれまで通りHDRマニアに方にとっては、完成されたツールですでのこれが無料で使えるのはとてもうれしいことだと思います。

一方、NIK Collectionは、本来独立したアプリケーションでも十分成立するソフトの筈ですが、何故かphotoshopやLightroomのプラグイン的な役割になっています。
これは、NIKが独自のRAW現像モジュールを持っていなかったことによると思いますが、出来ればJPEGやTiff画像を読み込んで誰でも使えるソフトとしてリリースして欲しいと思うのは、贅沢な悩みなのでしょうか?

また心配なのは無料化されたことで今後の進化がストップする、あるいは消滅する可能性もありそうでちょっと心配ですが、現時点では無料でここまで出来るソフトをリリースしたGoogle様に感謝!したいと思います。

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