富士フイルム X-T2イベントで15時15分から1時間の「開発者トークショー」が始まりました。
トークショーでX-T2の魅力を伝えて頂けるのは、富士フイルムX-T2開発者5名の方、司会をされているマーケティングの方合計6名の方でした。
実は、開発陣にこのイベントでの発表者を募ったところ、放っておくと20名以上になりそうな勢い(皆さんしゃべりたい方ばかり)だったので、こちらの5名の方になんとか絞られたということです。
X-T1から2年間の開発について 渡邉様
X-T2になるまで2年間の想いについて語っていただけましたが、まずは前モデルX-T1の振り返り
X-T1多くの賞を受賞したが、同時に多くのユーザーから様々な要望や不満点も寄せられた。
特にAFと操作系に関する不満が多かった
- オートフォーカス
- AF-Cが苦手でファインダーはブラックアウトが長く被写体を追い切れない
- 操作系
- 十字ボタンやトップダイアルへの不満
これら厳しい意見が寄せられたが、その後の調査を踏まえX-T2に反映した。
X-Pro2との関係
ダブルフラッグシップのラインナップと考えている
X-Pro2
- レンジファインダー機スタイル
- 主に単焦点レンズを装着する
- スナップ、ルポルタージュ向け
- ハンドリング良く使って頂くカメラ
X-T2
- センターファインダー
- 大きめのグリップ
- EVFで動きモノに追従する
- 望遠ズーム
X-T2はより撮影領域を広げていくという方針で開発。
そのためには特に動体に対応することでより広い撮影領域を目指すことを意識した。
商品企画の振り返り
直接お客さまと対話する姿勢
日本全国や世界中で開催したイベントで約1000人くらいのお客さまと対話させて頂いた。
こちらが門外不出の要望まとめ表!の一部
通常この表を外部に出すことはしない。
実際はこの10倍くらいの長い表に記載されている
写真家からの意見、営業サイドの意見も含まれている。
富士フイルムに意見を言われた方は必ずこの表に反映されている筈
この表にある1つ1つの項目を検討してX-T1のファームアップや、X-T2の開発に使った。
また聞くだけでは無く、実際に開発者自らも撮影することで理解することを実行。
実際の現場で何が足りないかを意識して撮影した
下のイメージは、富士スピードウェイで実際に300km/hで走行するクルマを撮影するポイントの様子。
下のイメージは、プロ写真家に密着しスタジオでのファッション撮影でフラッシュなどの使いながら自ら撮って改善を行なって来た様子。
あるプロ写真家の方から、撮影で使われている手袋を渡された。
そしてこの手袋に託されたメッセージを理解した。
ミラーレスは小型軽量をアピールしているが、マイナス数十度の世界で手袋を付けていても操作出来ることを考えているか?
X-T2の開発者もこの手袋を嵌めて操作が出来るかを確認しながら操作系の改善を行なった。
こちらも門外不出の操作系案の内部書類
どこを改善したら良いかを明確にして、開発を進めて行った。
まとめ
- 特にAFやファインダーに関する要望が多かった。
- 動画はX-T1では無理なので、別なメーカーのカメラと2台使いされている例も多く、動画もなんとかしたいと考えた。
次の記事では、X-T2では実際にどのような機能と性能を実現されたかをレポートします。(続く)
これまでの「X-T2」新製品体験イベントレポート記事
富士フィルム X-T2 ボディーのみ『2016年9月発売予定』[02P09Jul16]【コンビニ受取対応商品】【smtb-TK】 |