映画シン・ゴジラの撮影ではiPhoneやGoProも多く使われている(CNET)
CNETにシンゴジラの制作秘話の記事が掲載されています。
いかにして、予算を抑えながら短期間で庵野秀明監督の要求するクオリティで制作出来たか、そして、使われたソフトウェアやカメラに関する話題を楽しむことが出来ます。
どのようにして時間とクオリティを両立させたのか、シン・ゴジラで編集・VFXスーパーバイザーを手がけたTMA1代表の佐藤敦紀氏と、VFXプロデューサーを務めたピクチャーエレメント代表の大屋哲男氏に、シン・ゴジラ制作の裏話を聞いた。
Via : 「シン・ゴジラ」最大の課題は、総監督「庵野秀明」のこだわり–制作裏話を聞いた – CNET Japan
- 一番の課題は、総監督が「庵野秀明」、作品の質の向上のためならあらゆる努力を惜しまない人
- 通常とはかなり違う編集工程
- 最初の仕事はRUSHを作ること
- 音声ライカ版RUSHまで作ってしまう作品は今までなかった
- 編集用環境
- iMacやMac miniを使用し、ソフトも安価なPremiere Proを使うことでコストを抑えた
- 「Premiere Pro CC」は「Adobe Creative Cloud」のライセンスを追加するだけで複数の導入が可能
- iMac2台、Mac mini1台、Mac Pro1台を使い、4人で作業
- サーバには24TバイトのRAIDディスクを構築、最終的に(編集用ワークデータ含めて)22Tバイト
- カラー社と東宝スタジオ内のピクチャーエレメント間はNTTの光回線をベースにIPv6で接続し、完全にクローズドのネットワークを構築
- 撮影には5~6種類のカメラを使用
- メインカメラ ARRI ALEXA
- 特撮関係はREDがメイン
- Canon XC10
- GoPro
- ソニーのアクションカム
- iPhone
- 現場では、庵野監督、摩砂雪氏、轟木一騎氏が、キヤノンのXC10で、メインカメラと別のアングルを狙った
- 官邸内の撮影は、3台のアレクサとXC10、iPhoneを使用
- iPhoneやもGoProはカメラを置いた後ろのスペースが少ない場合にとても有効
- 庵野監督自身が回すiPhoneも使用
- 戦車の中はiPhoneで撮影
- 10式戦車の外装にもGoProを貼り付け
- 戦闘機の外装にGoProを取り付けて実際に飛ばした
- ヘリの中は、iPhoneとソニーのアクションカム、XC10で特殊なレンズを用いて収録
- カラーグレーディング
- 各カメラの色のトーンを整えたあとに佐藤氏にデータを渡す
- アレクサとiPhoneの絵はまったく色味が違うが、カラーグレーディング後は、一瞬同じカメラに見えるほどに統一
RUSHに関するお話はこちら
東宝スタジオにオフィスを構えるピクチャーエレメントにて裏話を聞いてきました。
Via : 映画の作り方を変えるのはiPad Pro? シン・ゴジラで使われていたアプリがすごかった
ということでiPhoneで監督が自ら撮影した映像を挟み込む等、カメラやその使い方にも庵野秀明監督の自由な発想が活きているということですね。
CGのメイキング動画や予告編等を見ながらどのシーンが何のカメラで撮影したかを見るのも面白いですね。
ただ、本編を見る時はまず1回目はカメラについては忘れて純粋にストーリーや映像の迫力を楽しみたいものですね!
以下YouTubeにアップされている公式予告編やメイキング映像など