Ferraniaの銀塩リバーサルフィルム復活プロジェクト進捗:ベースフィルムの目処が立つ
Ferraniaがかつての3M Scotch Chromeリバーサルフィルムを復活させるというプロジェクトは、2014年にKickstarterで出資を募り2015年6月に出荷を開始するということでスタートしました。
そかしその後遅れが発生し未だ出荷は開始されていない状況ですが、やっと製造開始への動きが見えて来たということです。
In a statement on their website, Ferrania announced on October 11 that the preparation of stored jumbo rolls of triacetate base for production had begun. After a successful coating test in September, this marks the first work Ferrania has done directly on films they will ship to customers.
Via : FILM Ferrania Says Film Photography and Cinematography Is Not Dead, Begins Manufacturing Process | Fstoppers
- Kixckstarter後、事業化がスタートした直後様々なトラブルが発生した
- 工場の建屋にアスベストがあることが判明
- 原料の供給に関する幾度かのトラブルが発生していた
10月11日にFerraniaのウェブサイトでプロジェクトはテストフェーズがから製造準備フェーズに移行したという進捗報告が掲載されました。
Our testing phase has turned a corner and we’re now preparing the base material for our first production runs.
Via : Dispatches from the LRF
- Ferrania/3Mフィルムはトリアセテートベースを用いるように設計されていた。
- トリアセテートは現在一般的に使われているポリエステルと比べるとよりオーガニックな素材である。
- Ferraniaにとってトリアセテートを使うということは、化学的なコーティング層を施す為のベースとして最も重要な要素となっている。
- これらのコーティング層の品質は特に24fpsで撮影するシネマ製品において正確な露出で記録する為に重要である。
- この春に撮影したビデオで見ることができるように、フェッラーニアはトリアセテートベースフィルムの十分在庫を持っている。
- ジャンボロールの多くは、Kodak社の標準である幅1.38mx長さ3000mとなっているが、Agfa社標準の幅1.13mx長さ3000mのジャンボロールも有している。
- 初期検査の後、我々はAgfa社標準ジャンボで開始することを選択した
- 次に、このジャンボロールを幅23cmx長さ300mのミニジャンボロールにカットすることで、次の製造工程に進めることが出来る。
- トリアセテートフィルムは明るい場所で作業を行うことが出来効率的である、但し高精度の切断機をクリーンルーム内での作業が必要である。
- そこで1917年製から用いている切断機を用いることにした。
- 多くの調査と議論を重ねた結果、投資を抑え時間を節約する為に最新のマルチフォーマットに対応する切断機ラインの導入は行わないことにした。
- 切断機はかつてFerraniaの F.I.L.M.と呼んでいた時代に使っていたもので、フランスで製造され日本製の刃が用いられている。
こちらが在庫しているジャンボロールの姿
こちらが1917年製の切断機。ベースフィルムが切断されている様子が撮影されていす。
Kickstarterで集めた資金では新しい製造ラインを作るのは難しいようで、古い機械を再利用することで、まずは出荷を目指しているということですね。
フェッラーニア社のウェブサイトを見ると幾度かその進捗が報告されていますので、プロジェクトは遅れながらも現場の方は銀塩リバーサルフィルム復活に向かって尽力されていることが伺われます。
ベースフィルムがカットされた後は、化学的な層を形成する過程の実現の必要があり、それはそれで更に大変なことになりそうですがこのまま頑張って是非製品として出荷して欲しいですね!
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