ウェディングやポートレートフォトグラファーのKjell Post氏がYoutubeに、フルサイズ一眼レフカメラとしてCanon EOS 5DsR、中判ミラーレスカメラとしてHasselblad X1D、そして、少し大型のセンサーを搭載する中判カメラPhase One IQ250で撮影した画像を比較する動画をアップしています。
いずれも約5000万画素のカメラとして、違いはセンサーサイズと各社のレンズです。
どのような結果になるのでしょうか?
動画:Canon 5DsR vs PhaseOne IQ250 vs Hasselblad X1D
各カメラのセンサースペック
ピクセル数、センサーサイズ、そして今回のテストで用いられてるレンズは以下の通り
Canon EOS 5DsR
- 約5060万画素 8688×5792
- センサーサイズ 36.0×24.0mm
- レンズ 70-200 f/2.8 L II
Hasselblad X1D-50C
- 約5000万画素 8272 x 6200
- センサーサイズ 43.8 x 32.9 mm
- レンズ Schneider-Kreuznach 110 f/2.8
PhaseOne IZ250
- 5000万画素 8280×6208
- センサーサイズ 44×33mm
- レンズ XCD 90mm f/3.2
Kjell Post氏のコメント
撮影方法
- テスト撮影では3段のブラケット撮影を行う
- RAWで撮影し、PheseOne及びCanonはCaptureOneで現像、HasselbladはPhocusで現像した
- 色再現性テストは-3EVのアンダーで撮影した画像を+2段で現像したもの、+3EVの露出オーバーで撮影したものを-2段で現像して比較
色再現性のテスト結果
- Canonは暗部が赤被りが発生し、ハイライトに粘りが無くディテールが飛ぶ傾向がある
- 中判2機種は良好な結果となった
野外撮影によるシャープネスのテスト
- 中央部
- Canonの70-200F2.8IIは開放から良く、絞ると更に良くなる
- PhaseOneの110mmは開放から良好だが、キヤノンとあまり違いは感じられない
- Hasselbladの90mmもf/3.2から良好で、絞ってもあまり違いは感じられない
- 周辺部 (左下コーナー)
- Cnonはf/2.8でソフトだが、絞ると当然良くなる
- PhaseOneはf/2.8でキヤノンよりややシャープ、だが絞ると違いはあまり感じられない
- HasselbladのSchneider-Kreuznach 110は開放ではf/3.2ながらも更に良く、印象的かつ驚異的な良いレンズである
野外でのモデル撮影のスキントーン表現テスト
- 逆光でのスキントーン
- Canonのスキントーンは赤被りが発生している
- 中判の2機種は良いスキントーン表現をしている
- シャドー部のスキントーン
- 各カメラを設置し露出計で計測して撮影するようにしたが、時間によって露出がやや異なった、よってより近い露出をPCで選定したの結果好みよりややアンダー目の写真をとなったのが少々気になる。
- Canonのスキントーンはあまり好きでは無ない
- 中判の2機種は好ましい表現となっている。
室内でのモデル撮影でのスキントーン表現テスト
- 窓からの採光での撮影
- Canonのスキントーンは赤被りしている
- Hasselbladのスキントーンは素晴らしい
- PhasePoneは言うまでも無い
- スタジオライティングでの撮影
- Canonは赤被りしている
- PhaseOneは健康的なスキントーンが表現されている
- Hasselbladもまたとても良い
- 合焦部(瞳)のシャープネスについて
- フォトグラファーな方ならとても気になることであるが、3機種共にそれほどの違いは見られない
これらのテストを見る限り、Hasselblad X1D-50Cは、レンズ性能も良く、中判らしいダイナミックレンジと色再現性も良好ということで、IQ250より圧倒的に安価であることも含めて、魅力的ということですね。
また等倍でのシャープネスは3機種共に同等のとのことですが、全体表示ではやはり中判の方が立体的な描写に見えます。
当然FUJIFILM GFXも同様の結果を示すと思われますがやはりフジノンレンズには更なる期待をしたいです。
今回のテストで画素数のみならずデジタルにおいても中判フォーマットには存在価値があることが判りました。
より多くの方が中判を使うようになって、私でも購入出来るような(^^価格になって欲しいです。