ThePhoblographerのChris Gampat氏がRICOH GR IIのレビューを行ない、素晴らしい作例としてサンプルイメージを公開されています。
結果RICOH GRにエディターズチョイス賞を与えました。
また、これまでテストしたカメラの中で最高の1台ということで、5つ星の評価を与えています。
総合評価
長所
- 素晴らしい画質。
- JPEGがとても良く、そのまま投稿しても問題が無い。
- RAWを編集するのも面倒では無い。
- コンパクトなボディ
- ボディに施されたラフな素材感が本当に好きた。
- 必要な機能へのダイレクトコントロールが備わっており、シンプルに簡単に使うことが出来る。
- 薄型の外観。
- 本当に素晴らしいシミュレーションエフェクト。
- フレアをあえて受け入れるこのレンズが、とてもとてもとても好きだ。
- Fujifilm X30もそうだが、あたかもビューファインダーを内蔵していたかのような撮影フィーリング。
短所
- 低照度で迷い、動体に弱いオートフォーカス。
- 高感度でのノイズ、クリエイティブなエフェクトの楽しさ、レンズのフレアが発生する等、このような事柄を分析したがる人には受け入れられないカメラ。
各項目のレビュー
造りの品質
- 幾つかの点で一般的では無いところもあるが、部分的には上質でもある。
- グリップ部はレザーで覆われ、他の部分はまるでサンドペーパーのようなテクスチャが与えられている。それはまるでフィルムグレインのように見える。
- 防滴も確かで持ち歩いていても心配無いだろう。
- 記憶すればマニュアルモードでも撮影出来るが、基本的には絞り優先モードで撮影するように設計されている。
- このカメラはジーンズのポケットにすっぽり入り、その姿も美しい。
使い勝手
- 多くの人がISOをロックして絞り優先で使うだろうが、このカメラでもそれが最善の方法となる。
- マニュアルモードではダイアルを使ってフィルムカメラのような使い方が簡単に出来る。
- 右上のプラスマイナスボタンやレバーによって様々なパラメーターの変更が簡単に出来る。
- フォーカスポイントを変更するのは少しやっかいであるが、殆どのシーンで気にならなかったし、APS-Cカメラでの構図変更によく対応している。
- ディスプレイをOFFにして撮影出来ることが一番良い。とてもステルスなカメラとなる。
露出
- ストリートフォトグラファーにとって幸せなのは、このカメラではほぼ「サニー16のルール」(晴れの日は、感度分の1秒 f16 にセットする)に従えることである。
- 少々露出オーバーにしたい時もあるが、クリエイティブモードによってその度合は異なる。
- RAWで撮影して後から露出を変更することも可能であるが、GR IIの場合は撮影時に撮って出しをいかに完璧にするかが楽しみとなる。
オートフォーカス
- 様々なAFポイントを変更しながら試してみたが、このカメラでは合焦した後に構図を変える方がシンプルで簡単であることが判った。
- 昼光でのAFは本当に高速であるが、室内では苦しみ始めるが、オートフォーカスで大きな問題は感じられなかった。
- ただマクロフォーカシングモードは気に入らない、短い距離で合焦させることは判るが純粋なマクロでは無い。
- マクロモードを使った後はスイッチを切ることを覚えていた方が良い。
- マクロモードでは精度を高くする為だか、速度が遅くなるようだが、あまり役に立っていない。
- AFはiPhone、富士フイルム、ソニー、ライカのカメラに対ししてやや劣る。
画質
- 画質はこのカメラで最高のものの1つで、それがいかに楽しいかということを知ることが出来る。
- GR IIで悪い写真を撮る方が難しいくらいで、写真撮影が楽しくなる。
JPEG画質
- かつてはRAW+JPEGで撮影していたが、GR IIではJPEGを使うことにしている。
- そのままでスマホで送ったり、自身のポートフォリオで使ってもまったく問題無い。
- 私の場合ホワイトバランスを、マニュアルで昼光かタングステンに設定して使っている。
- 上にも書いたとおり、測光は望む通り正確である。
- 富士フイルムとオリンパスは本当に素晴らしいJPEGを出すが、リコーGR IIは両者を打ち負かしている。
ボケ
- APS-Cセンサーと28mm F2.8で唯一ボケを得る方法は被写体に近付くことである。
- ボケ自体は悪く無い。
シャープネス
- このレンズのシャープネスは信じられない位である。
- LCDでも感じるが、大画面でそれは確認出来る。
- センサーの設計もそれをもたらしている。
- モノクロモードに切る変えると更にそれは鮮明になる。
色再現性
- ホワイトバランスを手動で設定するとこのカメラから私の好きな色が出て来る。
- 他の一眼レフやミラーレスカメラのようなポスト処理はまったく必要無い。
- ポジフィルムモードが良く、ブリーチバイパスやクロスプロセスモードも良い。
レンズ収差
- このレンズから出るフレアが気に入らないフォトグラファーもいるだろうが、私はそれに打ちのめされている。
- ちょっとした歪みやフレアが本当に素晴らしい。
- 他の日本のカメラメーカーが作る殆どのレンズは完全無欠を目指したことから、ドイツ、ロシア、アメリカ等他のレンズよりも無菌状態に思える。
高感度性能
- ISO6400あたりでノイズが目立つようになるが、それほど悪い性能では無い。
- センサーの特性からかディテールはそれほど失われることは無い。
RAWファイルの多様性
- RAWファイルにはかなり多くの情報が含まれているが、他社にはもっと優れたものもある。
まとめ
- RICHO GR IIにエディターズチョイス賞が与えられたのは本当に誇らしいことである。
- このカメラはそれほど動画撮影を必要としないストリートフォトグラファー、旅行写真家、ブロガーにとって素晴らしいカメラとなる。
- コンパクトなサイズ。良い画質、おおむね信頼出来るAF、そして素晴らしいレンズは多くのフォトグラファーに必須のものとなる。
- 更にJPEGの画質はとても良く、多量のRAWファイルを編集する作業を心配する必要が無くなるだろう。
- AFは低照度で少し問題起こることがあり、またマニュアルコントロール等は少し複雑でもあるが、殆どのフォトグラファーがこのカメラを絞り優先で使う筈である。
- RICOH GRはこの価格帯の中ではあなたにとって唯一の素晴らしいいカメラとなることを確信している。
私は先代のGRユーザーですが、やはりJPEGの画質の良さを実感していました。
GRでは一応DNGも撮っていますが、JPEG撮って出しが一番だと思います。
先代GRは未だPENTAXと合併する前に発表され、GR IIは現在のリコーイメージングの体制となった後に発表されました。
よってGR IIにはPENRAXのカメラと同じようなエフェクトが追加されていますが、今回レビューされているChris Gampat氏は、クロスプロセスやブリーチバイパス等初代から搭載されているエフェクトを気に入って使っているようです。
つい最近、リコーイメージングが調子悪いというニュースが配信されましたが(こちら、こちら)、GR IIIは出て来ることになるのでしょうか?
個人的には、元々のRICOHが開発したレンズと、素晴らしい画像処理、そしてその素晴らしいデザインを是非そのまま引き継いで欲しいと思います。
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