あるフォトグラファーがソニーから再びキヤノンに戻した5つの理由(Marc Schultz)
トラベル/コマーシャルフォトグラファーである Marc Schultz 氏が、SONYからCanon戻した5つの理由という記事をブログにアップしているということです。
There are many reasons why people may like one brand of camera equipment versus another. And if you ask a room full of photographers which camera manufacturer they like the best, and why, you will often get a wide range of responses and opinions.
Via : The 5 Reasons Why I Switched Back to Canon from Sony
こちらがMarc Schultz 氏のブログ記事
But in this article I am going to cover the 5 main reasons why I recently switched back to shooting with Canon from Sony,
Via : The 5 Reasons Why I Switched Back To Canon From Sony | Marc Schultz Photographer
背景
- 2016年までCanonのカメラを少なくとも5機種以上20年間に渡って使い続けていたが、カメラの技術をより広く見る為に新しい方向に向かうことを決心した。
- その時点では、単一のブランドのカメラに固執するのは何も意味を持たないと考えていた。
- 2015年中旬から2016年初頭にかけて、様々なブランドから、特に動画撮影のエリアでCanonを上回るような新機能が搭載されたカメラが続々とリリースされていた。
- そのうちの1社がSONYで、現在では様々な領域でCanonの競合の筆頭になっている。
- その頃、動画撮影が主となるプロジェクトに関わるようになったが、SONYのミラーレスカメラはCanonを完全に凌駕しており、より多彩な機能が搭載されるようになっていた。
- また海外旅行での静止画撮影用としても持ち運びが容易で軽量なカメラを望んでいた。
- その時SONYは小型のミラーレスカメラであるα6300を出して来た。
- それは素晴らしい機能を搭載し安価でありながら、Canonが実現していない多くのものを得ることが出来た。
- 軽量、ポータブルなボディ、4K動画撮影、動画でのコンティニュアスAF、11コマ/秒の連写、2400万画素のRAW静止画等の興味をそそる機能が搭載されていた。
- 加えて、SONYのEマウントはEFマウントレンズ等も使える良質のマウントアダプター(Metabones製)を使うことが出来る。
- 当時、依然としてメインワークフローとしてCanon EOS 5D Mark II(旧式だが)で撮影していたが、2016年Canon EOS 5D Mark IVが発表されたことで、Canonの技術向上と望んでいたビデオ新機能が搭載されたことで購入する価値があると感じた。
- そして2018年の現在、SONYを2年間使い続けていたが、今はCanon 5D Mark IVをメインカメラボディとしている。
- EOS 5D Mark IIが持っていない幾つかの機能が提供されている一方で、正直に言えば、SONYのカメラは多くの領域で未だ不足している部分があることを感じている。
理由その1 より良いAF
- 動画撮影でCanonは確かに良いAFトラッキングを持っている。
- Canon 5D Mark IVのライブビューモードでLCDに表示された被写体をタップすることが出来、フレーム内に収まっているいる時はトラッキングされている。
- SONYは多彩なAFモード(顔認識/瞳認識トラッキング、センターロックAF等)を持っているが、Canonのように簡単な操作でトラッキングすることが出来ない。
- SONYは、位相差AFとコントラストAFを組み合わせているがあまり良い結果は得られない、その一方でCanonのデュアルピクセルAFは低照度でも正確でコントラストに欠ける被写体でも撮影可能だ。
理由その2 Canon Log
- EOS 5D Mark IVでは12段の広ダイナミックレンジで動画のグレーディングポスト処理が出来る“Canon Log” 又は“C-Log”のフラットなピクチャプロファイルを内蔵している。
- SONYもまた独自のSLog2 や SLog3 というフラットプロファイルの設定が可能だが、SONYのSlogは特にダイナミックレンジ、また、ポスト処理での色再現性についてもCanonに匹敵しないと感じている。
理由その3 より良い色彩
- 私の期待通りの色再現性や自然な色相が得られるCanonの色演出の方がより良いと感じている。
- SONYの動画のポスト処理はより多くの編集時間を費やしていた。
- Canon Logで撮影したもののポスト処理では、単純にCanonが提供したLUT(ルックアップテーブル)を適用するだけで良く、基本はマウスの1クリックでRec.709ガンマを適用することが出来るが、SONYはそれほど容易では無い。
理由その4 使い勝手の良さ
- 膨大で混乱してしまうメニューシステムによって、SONYはこれまで使い勝手に関して賞賛されたことは無い。
- 私はそれに慣れようとしたが、Canonの使い易く、シンプルで、直感的で、素早い操作に至っていない。
理由その5 手に馴染む
- 最も重要なことの1つ(人によってはそうでは無いが)は、撮影時カメラを持つことをどう感じているかである。
- Canonの一眼レフカメラを掴んだ時はいつも完全にフォットしていることから安心して撮影に取り組むことが出来る。
- ぎこちない不快な形状の馴染まないカメラで撮影していると被写体に集中出来ない筈で、私はこのことをとても重視している。
追記とまとめ
- SONYのα6300は中級機でありながらCanon EOS 5D Mark IVと比較しても先進的な動画撮影性能を有しているが、今回の5つの理由は、より高価なA7R IIにおいても当てはまると考えている。
- 更にα7 IIIとα7R IIIにおいてはAFとダイナミックレンジについては改善されているが未だ十分では無い。
- 動画での色演出、Log撮影機能、メニューの使い勝手の問題は解決されておらず、SONYは改善していない。
- 勿論、カメラ機材に関してはひとそれぞれのやり方があり、私の意見に賛成しない人とも議論したい。
- ライティング、被写体、背景、構図、アングル、露出等の様々なことを瞬時に判断する必要がある撮影に用いる機材として、確実な使い勝手、信頼性、素早い反応、集中の妨げにならず、メニューや設定を忘れるようことが無いということは、ベストな仕事をこなせる道具として最も重要であると考えている。
- 現時点ではそれがCanonであると感じている。
いかがでしょうか?
ご本人も書かれていますが、フルサイズ上級機であるCanon EOS 5D Mark IVと、APS-Cでコンパクトな中級機のα6300の比較のようで、納得できない面もあります。
またα9やこれから出る新α7シリーズはどんどん進化して行きますので、このないようはすぐに逆転するかもしれません。
ただ、CanonとSONYのカメラそれぞれメーカー独自の方向性を感じることはあると思います。
私もたまにEOS 5D Mark IIIで撮影しているとやはり安心のようなものを感じます(^^;
Canon EOS 5D Mark IV オーナーズBOOK (Motor Magazine Mook)
キヤノン EOS 5D Mark IV 完全ガイド (インプレスムック DCM MOOK)
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