キヤノン EOS Rを購入した20の素晴らしい理由と5つのちょっとダメなところ(Steve Huff)
米国のビデオ&フォトグラファーでありLeicaユーザーであるSteve Huff氏はCanon EOS R レンズキットを3500ドルで自腹購入。(海外では24-105キットとして販売されているようです)
そしてEOS Rが優れている20のポイントと、5つのちょっとダメと思った点を動画で解説されています。
EOS Rの素晴らしい20のポイント
1. フリップタイプの可動スクリーンが便利
近年ポピュラーとなっているVlog撮影でのセルフィーのでとても便利だ。
XT-3は外部ディスプレイが必要だった。
キヤノンはフルサイズカメラの中で唯一このタイプのスクリーンを搭載している
2. 新RFレンズは高価だけど素晴らしい
RFレンズはどれも美しい。
大きく価格も高いがそれでもLeicaやZeissのレンズと比較すると安価であり、しかもAFである。
とにかく素晴らしい描写性能。
EFレンズも使えることも賞賛したいが、RF 50mmF1.2はEFよりも大きく進化している。
RF24-70 F2.0は高価かもしれないが素晴らしい光学性能を有している、かなり売れるだろう。
35mmマクロは外観がクールで小型だ。
24-105レンズも驚く程良い。色再現性は素晴らしくAFも静かで高速で多くの人が常用するレンズとなるだろう。
キヤノンが将来更にEOS Rボディを出して行くとこれらのレンズは更に有利になるだろう。
3. Canonの人間工学
人間工学でSONYのカメラを打ち負かしてしまった。
Canonのカメラのグリップは十分深く、コントロール類は半日使うだけで慣れてしまった、モードダイアルも好きだ。
ビデオモードのセッティングはプリファレンスとして設定することが出来、たった2つのボタンタップで写真モードのセッティングに戻ることが出来る。この時ホワイトバランスやシャッタースピード等ビデオモードと写真モードで個別の設定を保存することが出来る。
親指でコントロール出来るタッチAFはこれまでのジョイスティックよりも確実に素早くAFポイントを指定出来る。
一眼レフと操作系が違うのはCanonが意図的にやったことである。
4. バッテリーライフもいい
最新のSONY機も良くなっているが、それより更に良い。
フル充電したバッテリーで2日間ビデオと写真を撮影したが40%残ってた。
FUJIFILM X-T3よりも良い。
バッテリーが2個あれば事足りる。
5. 1080p動画で十分all-iだし
ここ最近多くの人が4K動画に向かっているが60pが必要とされている。
私は1080pの24pの見え方が大好きだ。
またここ2〜3年は4Kの時代とはならないだろう。
EOS Rの1080p/24pはEOS-1Dxのそれよりも優秀である。
24-105レンズも非常に良い、FujifilmのF2.8と同等でありEOS Rによる色再現性もFujiと大差無い。
6. 使えるマウントアダプター
EFレンズの使用はAF速度も含め全く気にする必要は無い。
SONYのボディでEFレンズを使うよいも遥かに良い。
AFはクイックでCanonの一眼レフで撮影している時と変わらない。
コントロールリングが追加されるのも大好きだ。
ムービーメーカーにとってドロップインフィルタが使えるのは最高だ。50mm F1.2が晴天下で使えるようになる。私は1080/24pで撮影する時シャッタースピードを1/50でキープしたい。
例えば14mmのようなレンズでもC-PLフィルタを使うことが出来る。
7. タッチスクリーンでのAFポイント指定が良い
全てをタッチで操作出来るようになった。
親指でのタッチAFポイント指定も便利だ。ジョイスティックでは実質5〜6ポイント移動させる操作しかでき無い。
親指をスライドさせることでどこでもすぐに指定することが出来る。
8. 暗所でのAF性能
50mm F1.2で-6EVでのAFが可能になった。
肉眼ではほぼ真っ暗な場所でもAFが動作する。
ライブ撮影などでパーフェクトなカメラである。
9. EF-Sレンズの使い道
マウントアダプターによってEF-Sレンズが装着可能である。
APS-Cモードは4Kの撮影が可能で1.74xのクロップモードとなる
10-18STMレンズを装着するとわずか300ドルの投資で換算17mmの4KでVlogの撮影が出来る
STMによるサイレントフォーカシングが可能。
Vloggerにとっては4K撮影でクロップとなることは問題では無くなる
10. マイクとヘッドホンジャックがある
ビデオを撮影するのにどちらも必要。
11. ちょうどいいサイズ
6D Mark IIを所有していたが売却した。
EOS Rの方が高性能のセンサーが搭載されており、ミニ5DMarkIVといった感じ。
6Dより低照度での画質も良いがそれより重要なのは大過ぎず小さ過ぎないサイズが私の好みであることだ。
ミラーレスカメラの薄いボディのフィーリングも良い。
グリップもちょうど私の手にフィットする
12. EVFが素晴らしい
ラグが無く素晴らしい色再現性、クリスタルクリアな見え方がものすごく良い。
13. デュアルピクセルAFはSONYより良い
動画撮影ではEOS-1Dx Mark IIよりも少し良いくらい。
フェイストラックも問題無い。
動画モードでのサーボAF、コンティニュアスAFがものすごく良い。
タッチAFでAFポイントを頻繁に変更する時にも追従する。
デュアルピクセルAFは、ある人はSONYに劣っていると言い、ある人はSONYより優れていると言うが、EOS Rの方がフォーカス遷移がスムースでありよりシネマティックである。
SONYはよりクイックでダイレクトだが、少し細かく前後する時もある。ただAF性能そのものは凄いものを持っている
FujifilmもEOS Rと同様に本当に良くなった。
14. めちゃめちゃカスタマイズ出来る
どのボタンも、どのダイアルもほとんどの機能がカスタマイズで割付が可能である。
更に、レンズのフロントリングもカスタマイズ出来る。
フォトモードとムービーモード個別のカスマイズ設定を行っている。
15. トップLCDスクリーン
素早く設定が判る。
照明ボタンが付いているので暗所での撮影でも便利。
Leica SLやNikon Zシリーズも持っているが、SONY にはそれが無い。
16. SONYよりもカメラとしてフィーリングが良い
グリップはより良い。
各種コントロールの感覚はよりフォトグラファー向けのカメラである。
17. 無限に感じる(実際は5000)AFポイント
AFブロックをタッチパネルで指定してエッジに到達しても未だその中でAFポイントが動作している。
6D2はおろか1DX2でさえも小さなブロックがフレームの中央部にしか無いように感じる。
18. 背面にあるQボタンも便利
一言で言えば素晴らしい。
小さなQボタンを押すだけで私が望むあらゆるセッティングの変更が指1本で可能になる。
19. レンズに追加されたコントロールリングのアイデアが良い
このアイデアがとても好きである。
暗所での撮影で設定を変更するのに便利である。
私は露出補正を設定しており、ドラマチックに意図的に明暗を変更する時に使っている。
ISO設定を変更するのも良い使い方だ。
全てのRFレンズにそれが装備されているのも素晴らしい。
20. 将来性を考えると興奮してしまう
Youtubeやネットのレビューを見ているが多くの人がこのカメラの様々な部分への不満を述べているが私は少し違うと感じている。
これらの新レンズに加えCanonはプロ向けのボディを出すだろう。
おそらく合計3種類のボディになるだろう。
今のEOS Rは愛好家向けのボディと考えられる。
ボディ内手ぶれ補正とデュアルスロットを備えたより良いボディを出し、ユーザーの要望を満たすことになるだろう。
EOS-1Dシリーズクラスと同等で完全なプロバージョンになると予測するが、より小型でソリッドで高速で素晴らしいものになる筈だ。
ただ、それが出る迄どれくらい掛かるのか、いつになるのかは判らないが私はそうなることを確証している。
私はそれが出る迄、現行モデルのファームアップ等で不満を解消されることを望む。
私はCanon EOS Rシステムの将来に興奮している。
Canon EOS Rのちょっとダメな点
1. ボディ側手ぶれ補正が無い
殆どの人がこのことについて不満を述べている。
OLYMPUSがボディ側手ぶれ補正の搭載を始めた(実際はα-7が最初?)開拓者である。
Panasonicの手ぶれ補正は素晴らしくベストである、SONYもα7やα9に搭載され、FUJIFILMもX-H1に搭載した。
一方、写真の歴史的にはそれはずっと無かったことであり、7000ドルのLeica M10に至るまでも搭載されていない。
私の6000ドルのLeica SLにも、Hasselblad X1Dにも搭載されていない。
このように、私にとってはあまり関係無いことだが、Canonはこれを搭載すべきであることは間違い無い。
なぜ搭載されなかったのかは判らない。
2. デュアルカードスロットで無い
最近出た多くのカメラには搭載されている。
3. 動画でクロップされる
せっかくのフルサイズなのに4K動画でクロップされている。
SONYはフルサイズでの4K動画撮影を可能にしている。
VLOGの撮影では超広角レンズが必要になる。
1.74xというのも問題でせめて1DX2のような1.3xくらいにして欲しかった。
120pもクロッップされる、しかもAFが動作しない、更に1080でもなく720となる。
1DX2は1080でAFも動作する。
4. タッチスライドバーが付いたが
興味深いコンセプトであるが少々不恰好だ。
親指は他の操作もする必要があり撮影時に親指ばかり使うことになってしまう。
5. 瞳AFがあまり良く無い
α7IIIや、X-T3はよく働いているがCanonのはダメだ。
コンティニュアスモード(サーボモード)では使え無い。
ただ私は瞳AFを使用し無いので問題とはならない。
まとめ
EOS Rと1週間つきあってみて、まずレンズが素晴らしくい。防滴で、美しく、高品質、デザインとフィーリングはEFレンズよりもずっと良いと感じた。
EFレンズもアダプターでまったく問題無く使うことが出来るし、EF-Sレンズも使える。
そして最も重要なのは、画質である。画質は本当に良い。色は深く再現されている。
Canonの色表現は、独自開発のセンサー、独自開発のレンズと、独自開発のボディによって素晴らしいものになっており、ファンになったら離れられ無い。
いかがでしょうか?
ちょっとツッコミたくなる項目もありますが(バッテリーって本当にそんなに持つの?とか)数々のカメラをレビューしているSteve氏が自腹で買ったカメラですから、使って見るとその良さが判るという感じでしょうね。
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