シグマ山木社長インタビュー記事ーフルサイズ専用設計レンズは年内に投入(Lenstip)
LenstipがCP+でのSIGMAの山木社長がのインタビュー記事を掲載しました。
“During this year’s CP+ show held in Yokohama, we had the opportunity to meet with the CEO of Sigma Corporation – Mr. Kazuto Yamaki, to talk to him about the current situation on the photographic market and plans for the future.”
Via ‘ Interview with Kazuto Yamaki – CEO of Sigma Corporation (https://www.lenstip.com/index.php?art=143)
会津工場のファクトリーツアーも行われたようで、山木社長の幼少の頃のお話、CEOのプレッシャー、日々の仕事について、Lenstipのポーランドについての会話の後に製品に関するインタビューに答えられています。
CP+と新製品の発表について
- 今年のCP+では新製品を発表しなかった。多くのプロジェクトに取り組んでいるが、新製品の発表は時期尚早であると判断した。
- Photokina2019で発表する計画を立てていたがそれはキャンセルとなった。よって今年後半に新製品を発表する。
- 今後CP+が2月、Photokinaが5月開催が予定されているが、新製品をどの時期にお披露目するかについては悩ましい。
ミラーレス専用設計のレンズについて
- ミラーレス専用設計によるショートフランジバックのレンズを発表する予定。
- Lマウントアライアンスの検討から1年半の期間があったが、新レンズの開発には時間が掛かる。
- 通常1本のレンズ設計には2年が必要である。ユーザーは幅広いレンズラインナップを望んでいるので、ミラーレス専用レンズを拡充する必要がある。
- Lマウントレンズを優先して設計している。
- SONY FEとLマウントの最初のレンズが登場する具体的な時期について述べることはできない。
SAマウントレンズについて
- Lマウントアライアンスよりも前にSAマウントの廃止は決定していた。
- ショートフランジバックの新システムのプロジェクトは我々自身でスタートさせ、その時点でSAマウント廃止することを決断していた。
- その後にPanasonicの方から協同開発の打診があった。
- 更にLeicaからも声を掛けられた。
- 将来においてもSAマウントのレンズを提供し続けるがその期間は未だ決めていない。
- 一眼レフレンズを設計する限り顧客にSAマウントを提供する。
ミラーレスカメラについて
- 新カメラは来年のどこかで発表する予定である。
- SIGMAはFOVEONを所有しているので今後もセンサーの開発を行い、新カメラはFOVEONセンサーのみで開発する予定。
- 他にも優れたセンサーを見つけた場合それを使う可能性がある。ただ現時点でそのような計画は無い。
- 基本的にフルサイズセンサーを使う予定だがAPS-Cセンサーを使うかもしれない。
SONY FEマウントについて
- 非常に成長しており感銘を受けている。
- FEマウント専用設計ショートフランジバックのレンズは今年発売する予定だ。
シネレンズについて
- プロの間で高い評価を得ている。
- 古典的なブランドに対して厳しいビジネスになると忠告されたていたが、驚くべきことに、米国、フランス、英国でとても上手く行っている。
- 好感触であるので新製品を開発する。
FUJIFILM Xマウントレンズについて
- Xマウントシステム用のレンズを作りたいと願っているが、リソースが限られているいるので今のところそのような計画は無い。
- 現在進行中のプロジェクトが多すぎる。
レンズ設計のリソースについて
- 現在180名のエンジニアが働いているがそれでも十分では無い。
- 1つのレンズ設計において、光学設計が1名、機構設計が3〜4名、ソフトウェア設計が1〜2名、電気設計が1〜2名の技術者が担当し、10名弱の技術者で構成されている。
- 次のフェーズでではより多くのスペシャリストが関与するようになる、試作、生産技術、では数十人の技術者が新レンズの生産立ち上げに従事している。
- 金型設計を追加すると1つの製品で100名近くの技術者が関与することになる。
曲面センサーについて
- コンパクトカメラには向いているかもしれないが、レンズ交換式カメラでは上手く行かないと思う。
- 各センサー専用にレンズを設計する必要がある。
- よりコンパクトなレンズになるかもしれないが、CanonとNikonが異なる曲面センサーを作るとすれば多くの混乱が生じ、レンズ交換システムにとっては良い考え方では無い。
お気に入りのレンズ
- 最初のArtシリーズレンズである35mm F1.4
- このレンズで失敗すると生き残れなかった。
- 18-35mm F1.8、60-600mmも非常にユニークなレンズであり他社には無いものである。
- 300mm、400mm、600mmのような単焦点望遠Artレンズにをすぐに出すことは無い。
軽量レンズについて
- SIGMAがArtシリーズレンズを発表してから多くのメーカーがこの方向性に従い、大きくて重く超高画質の製品を発表することになった。
- 我々の目的は他には無い製品を開発することであるので将来はこのようなトレンドとは異なる独自のレンズを発表する可能がある。
- Contemporaryシリーズに属し、コンパクトで軽量なレンズを作ることになるだろう。
いかがでしょうか?
個人的な要望てしては、小型軽量でよりお求めやすい価格でフルサイズミラーレス専用設計のレンズを出していただければと思います!