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Insta360 ONE R動画出力してみたので GoPro MAXと比較してみた。但しバイクの車載に限る

前の記事ではInsata360 ONE Rのツインカメラモジュールをバイクに車載しサーキットで走行したという記事を投稿させて頂きました。

今回その撮影結果をiPad Pro 2018でレンダリングしてみました。

 

Insta360 ONE R iPadアプリでの作業

Insta360 ONE Rの電源SWをONにし、iPadをInsata360のWi-Fiに接続します。
そしてInsta360 ONE RのiPadアプリにアクセスすると、Insta360 ONE Rで撮影したコンテンツにアクセス出来るようになります。

GoPro MAXの場合、iPadで編集するにはまず、GoPro MAXをUSB-Cで接続した上でiPadに4GBのファイルをコピーする必要があります。
このコピー時間がかなり掛かります。(Wi-Fiでも出来るのですが更に時間がかかります)

しかしInsta360 ONE RはWi-Fiのまま編集をスタートすることが出来ます。(というかUSB-C接続には対応していない模様)
最初に撮影データにアクセスした時は数十秒の時間が掛かりますが、2回目からかなり早くなります。つまりiPadにデータを取り込まないでも360度動画を編集することが可能なのです。

 

そして、編集からファイルの書き出しまでiPadにデータをコピーする必要が無いのです。

これは一長一短があると思いますが、iPad側のリソースを消費することが無いですし、Wi-Fi経由で接続した状態でも意外に快適に編集出来るのが凄いです。

Insta360 ONE Rアプリで簡単に時間のトリンミングが出来ます。
また画像調整も可能ですが今回は何もいじらないで出力してみます。

でレンダリングは下のようにいくつかのViewををサポートしています。

こちらが1画面を小さくインサートしたマルチビュー設定。

メインビューとバックミラーのようになっているサイドビュー共にiPadのタッチで映像の方向をそれぞれ変更することが可能です。

 

 

こちらが2方向のマルチビュー設定。

上の画面はサイドバイサイドの2画面となっていますが、メニューを1つ戻って出力画角を調整することで、このように上下ビューも可能になります。

 

そしてこちらが5.7Kの全天球360度の書き出し設定。

 

で、今回は約1分30秒の走行動画を、上下のマルチビューと360度動画で書き出してみました。

そして書き出し画面。

書き出しに要する時間ですが1分30秒の映像で、上下2マルチビューの動画が約1分40秒、360度動画は約2分でした。
これはWi-Fi接続した状態でカメラからデータ転送しながらレンダリングしていることを考えるとなかなか速いですね。

ちなみにGoPro MAXはiPadアプリでレンダリングする360度動画は90秒の制限がありましたが、Insta360 ONE Rはそのような制限は無いようです。

 

動画をYoutubeにアップしました

現在、YouTubeはコロナウィルス流行の影響でディフォルトが480pになっている場合がありますのでその場合は手動で解像度上げて頂ければと思います。

 

Insta360 ONE Rの上下マルチビュー動画

 

 

Insta360 ONE Rによる全天球ぐるぐる動画

 

GoPro MAXによる全天球360度ぐるぐる動画

以前アップしたGoPro MAXで録画してPCでレンダリングした360度動画。すいませんディフォルトで前後逆転してしまいました。

 

GoPro HERO7 Black + 1軸ジンバルによる動画

更に、参考としてこちらはGoPro HERO7 Blackを1軸ジンバルに搭載して撮影した動画です。

この日は曇りだったので少々落ち着いた画像となっていますが、晴れの日のGoPro HERO7の画像がGoPrioMAXよりもビビットだと思います。

1軸ジンバルですのでローリング方向のステディ制御はハードで行っていますが(こちらの記事)、振動などのブレ補正はGoProのHyperSmoothです。
流石にブレ補正は素晴らしいですね。

 

Insta360 ONE RデュアルカメラとGoProMAXの画像を比較し感想

Insta360 ONE RとGoProMAXの360度動画を比べてみると、、、

色彩・ダイナミックレンジ・スティッチ 引き分け

Insta360 ONE Rの方が爽やかな発色で、ちょっと明るい側が飽和しているようにも見えます。
一方、GoProMAXは逆に暗部が潰れがちですね。
ただ、どちらも色設定やカラーグレーディング処理していませんので、これくらいの差ならどうにもなることですね。

ネットでのInsta360 ONE Rのレビューをみると前後カメラのスティッチング部分の色違いがかなり目立つ、という意見が多いようですが今回の撮影結果ではそれほど目立った感じはしません。GoProMAXと同じようなものです。

解像度 引き分けと言いたいけど動画にするとGoProMAXの勝ち

Insta360 のアプリでコマ送りさせて良く見ると解像度はGoProに負けていない感じです。
Insta360はiPadでレンダリング、対するGoProMAXはPCでCineForm最高画質でレンダリングしたものなのでハンデがあると思いますがInsta360は健闘していると思います。

またハード的から見てもGoProのレンズもカメラ部も大きい(前後のモジュールはオフセットされている)のに対してInsta360 ONE Rはとても小さいレンズモジュールの中でデュアルカメラを実現しているにも関わらず遜色の無い解像度出しているのは素晴らしいと思いました。
流石その名の通り360度カメラメーカーの技術力があるということですね。

ただ、Insta360はブレ補正処理がGoProMAXより劣っているせいか、動画を再生すると解像感が低下しローリング歪みのようなものも出ています。
大きな画面で気にし始めるとどうしても目立ちますが、スマホなどで楽しむレベルでは十分の解像感はあると思いますし、友人にiPadで見せても喜んでくれるレベルなので満足出来るレベルかとも思います。

ブレ補正  GoProMAXの勝ち

これは流石GoProのアクションメーカーとしての技術力ということでしょうか。
但し、GoProMAXと言えどもブレがまったく無いという感じではありません。
GoPro HERO7 Blackを1軸ジンバルで撮影したものを見ると、やはりGoPro MAXよりもブレ補正は強力です。

Insta360 ONE Rはブレに加えてローリングシャッターのような現象が少し出ていますね。また水平判定が甘いようです。

但し、先に述べたようにこのバイクのエンジンの振動はかなり強烈で更にテールカウル先端部はバイクの中でも最も振動している部分でもあります。
また、走行時の路面から来る振動も凄いものがありますので、かなり悪い条件での比較だとすると、Insta360 ONE Rもなかなか健闘しており、このレベルであれば十分に使えるのではと思いました。

サウンド GoProMAXの圧勝

強烈な振動、そして、高速走行で発生する風が直接当たってしまう部分に無防備で置かれいるのにもかかわらず、GoProMAXはバイクの排気音をちゃんと拾っているのは驚異的です。
流石5個のマイクを搭載しているだけあります。おそらく各マイクの音を使ってノイズキャンセリング処理しているのではと思います。
そういう意味ではInsta360 ONE Rの方が普通なのかもしれません、、、、

 

それで360度車載動画用途はGoPro MAXの方がオススメなのか?

こうして出力した映像をみるとGoProMAXの方が優秀に見えますが、私のような車載のオンボードカメラで15分や20分程度回す場合はGoProMAXを全ての方にオススメはできません。
それは撮影後に友人と映像を簡単に共有出来ないからです。

 

Insta360 ONE R デュアルカメラは?

 

結局360度動画はGoProよりもInsta360の方がアクションカメラっぽい

GoProMAXのアプリはこちらの記事で試したようにキーフレーム編集によるフリーアングル的なコンテンツを出力するのが得意なようです。

つまり、GoProMAXはパーティーや旅行で撮影したものをトリッキーでインパクトがある映え動画を作成する用途として、あるいはPCやMACのPremier Proなどの動画クリエーター向けツールでじっくり作品として仕上げる用途に適しているのでは(もう少し高解像度の方がより良いけど)と思います。

対するInsta360 ONE Rは、今回のような車載カメラなどで撮ってすぐに共有する用途、つまり元々の楽しいアクションカメラ的な使い方に向いているのではと思いました。

それの証拠として、Insta360 ONE Rはモトブログなライダー向けにバイク車載キットをバンドルした「アクションカムと駆け抜けろ」セットを発売しています。

Insta350 ONE R

ということでGoProMAXのモバイルアプリがもっと進化してくれることを望みますが、それまでInsta360 ONE Rで楽しむことになりそうです。

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