43Rumorsが、フォトグラファーのRobin Wong 氏がOLYMPUSのJPEGの素晴らしさを説明する動画を紹介しています。
There are some secret sauce in Olympus JPEG in camera processing
Via – 43Rumors – Robin Wong: Why Is Olympus JPEG …
- オリンパスJPEG処理ににはいくつかの秘密のソースがある。
- DPReviewなどの大規模なサイトを含む多くのレビュアーが、何年も前から正確なJPEGを出力するオリンパスを称賛しており、他のメーカーもオリンパスから幾つかを学ぶべきであるとさえ主張している。
Robin Wong氏の動画
はじめに、JPEGの重要性について
- 全てのフォトグラファ=はシリアスな撮影はRAWにすべきであると主張する筈だ。実際私もRAWでの記録も同時に行なっている。
- EVFで表示されているのはJPEGのプレビューであり、撮影時にEVFで設定した結果はJPEG画像に反映されるのだ。
- イベントフォトグラファーは撮影した直後のSNS投稿に対応する必要があるが、JPEGの方がスピーディーに対応できる。大量の写真をポストプロセッシングしている時間は無い。
- カメラ入門者は露出や構図やライティングなどの基本を学ぶことが必要だが、JPEGの方がシンプルでありRAWでのポスト処理を前提とすると遠回りになる。
- そしてオリンパスユーザーにとって、そのJPEGは他のメーカーよりも以前から素晴らしいものだったことに誇りを持っていい。
OLYMPUSのJPEG処理が優れている理由
1 – ファインディテール処理
- この機能はマイクロフォーサーズシステムのOLYMPUS E5に初めて頭祭したものだ。
- これまでより薄いローパスフィルターを搭載することでピクセル単位でシャープな画像を得ることが可能になった。
- その上でアンチエイリアスフィルター処理を行うことでとてもクリーンな結果を生成できるようになった。
- 更にオリンパスはこの処理を進化させ、モアレの発生をソフトウェアで感知し、JPEGの生成時にそれを補正する処理を加えた。
2 – アダプティブレンズシャープニング
- OLYMPUSはボディに装着するレンズ毎にJPEGでのシャープニング処理の強さを変えている。
- 例えば14-42キットレンズは、75mm F1.8レンズよりもアグレッシブなシャープネス処理を行なっている。
3 – 回析補正
- F8やF11以上になると、回析現象が発生して解像度が低下するがOLYMPUSはJPEGでこの補正処理を行うことを始めた。
4 – 収差補正
- レンズ毎に異なる色収差、歪曲収差、コーナーでのシャープネス低下、周辺光量減少が発生する。
- そこでレンズ毎のプロファイルを準備し、装着レンズごとにJPEGでの収差補正処理を最初に行ったのがOLYMPUSである。
5 – 正確な色再現性
- ポストプロセッシングで色調整を行うと現実の色とかけ離れたものになる。
- 私はプロフォトグラファーとして、現場で色を再現することが最も大切であると考えている。
- 例えば私のクライアントであるFerrariではその象徴的な赤色をそのまま再現することが必須であり、ファンキーなフィルムシミュレーション等を使おうものならその赤色では無くなってしまう。そうするとFerrariはすぐにでも他のフォトグラファーに行くことになるだろう。
- フォトグラファーによっては正しい色再現の手法を持っているかもしれないが、少なくとも現場でEVFやLCDにリアルタイムで表示されているものが、現実に限りなく近い色である必要があると思う。OLYMPUSこそがそれを実現しているのである。
OLYMPUSのカメラJPEGのお勧め設定
1 – 画質設定をラージ・スーパーファインに
- E-M1 MarkIII、E-M5 Mark III、E-MXではコントロールパネルで直接選択が可能である。
- それより古いカメラ、E-M1、E-M1 Mark II、E-M5 Mark IIやPEN-Fでは隠しメニューとなっており、JPEGの詳細設定メニューに入りマニュアルで各項目を設定することが出来る。
2 – ノイズフィルタをOFF又はLOWに
- 基本OFFにするが、スキントーンにノイズが目立つようであればLOWにする。
- 標準又はハイにすると強くノイズ低減処理が掛かりイメージが絵画のようになってしまう。
4 – ピクチャープロファイルをナチュラルに設定
- ビビッドにすると、色飽和が起こりやすく、コントラストも高くなる。また、スキントーンもまるでトマトにような色になってしまう。
- 稀に、ポートレートに設定することもあるが、これまで撮影した写真の90%〜95%はナチュラルに設定している。
5 – コントラスト/シャープネス/サチュレーションを0に
- 複雑なメニューやアイコンなので設定し難いが、3つとも0にする。
- コントラストやサチュレーションは好みによって追加しても良いがこれまで長い間OLYMPUSのカメラで撮影した私を信じて頂きたい、これら全て0がお勧めである。
6 – グラデーションをノーマルに
- オートでも良いが私はカメラでの自動処理を信じていない。
- オートはややHDRっぽく偽物っぽくなってしまう。
7 – オートホワイトバランスをファインジャストに
- オートホワイトバランスが最も信頼出来るが、より完璧に設定することも可能である。
- アンバーの調整で、暖色傾向や寒色傾向を補正することが出来る。
- グリーンの調整で、マゼンタ被りやグリーン被りを補正することが出来る。蛍光灯やLED光源下の補正で有効である。
- 殆どの場合はオートで対応できるが、たまにグリーンの補正を行うことがある。
いかがでしょうか?
確かにここに挙げられているJPEG処理はOLYMPUSが先んじて搭載したものが多いですね。
確か、フォーサーズ一眼レフの時代にフェラーリF1チームの公式カメラサプライになっていて、OLYMPUSのショールームでフェラーリ写真展が開催されたことを思い出しました。
その時もフェラーリレッドを再現出来るのカメラということで、フォーサーズの画質に納得していました。
最近になって他社のカメラにも同様の処理技術が採用され初めていますので、差は縮まっているとは思いますが、OLYMPUSの経験と技術の蓄積が新会社に引き継がれ更に進化することになれば良いですね!
追記:OLYMPUSは2008年にマクラーレンともパートナーシップ契約を締結していました。
Ferrari 156/85, 186 1985-86 ( Joe Honda Racing Pictorial series by HIRO No.22) (ジョーホンダ写真集byヒロ)