ニコン半導体事業も荒波に呑まれ中、日本製のニコンのカメラは消滅するのか?
今月初めNikonの決算発表でカメラ事業のリストラを検討、生産をタイに集約することを検討しているというニュースが流れました。
事業別で焦点となるのがカメラだ。現在はタイと宮城県の2拠点でカメラ本体を生産しているが、タイに集約してコストを抑える。商品企画や開発ではプロや趣味層向けにシフトする。
Via:日本経済新聞- ニコン、タイにカメラ生産を集約
更に先日、Nikonの半導体事業も厳しい状態にあるというニュースが流れました。
ニコンがグループ全体の1割にあたる2千人の人員削減に乗り出す。稼ぎ頭だったカメラ事業の低迷が主因だが、背景には主力の一つの半導体製造装置の主要顧客である米インテルの不振がある。
Via:日本経済新聞新聞-ニコン、インテル集中がリスクに
- ニコンが販売する半導体装置の7~9割がインテル向け
- 02年にニコンが経営難に陥ったときは、インテルが転換社債で開発費100億円を負担
- 7月にインテルCEOは、自社工場生産を、受託大手に頼ることを検討すると表明、ニコンの株価は下落
これまで、PC向けの半導体市場を独占していたIntelにNikonは頼っていたということですね。
そして、7月にNvidiaがIngelの株価時価総額を上回るというニュースが流れました。
コンピューターグラフィックス(CG)用半導体を製造する米エヌビディアの時価総額が競合インテルを初めて上回った。
Via:Bloomberg – エヌビディア、時価総額でインテル抜く
Nvidiaは更にSamsungを抜き業界2位に。
2020年8月18日時点の半導体企業の時価総額だが、2020年7月にトップに立ったTSMCに次いで、2位にNVIDIAが浮上。これまで2位だったSamsung Electronicsは3位に順位を落としたと複数の韓国メディアが報じている。
Via:マイナビ-半導体業界時価総額に変化、NVIDIAが
Nvidiaは更にスマホ向けのプロセッサーのARMを買収
既に報道されているように、米NVIDIA(エヌビディア)が英Arm(アーム)をソフトバンクグループから4.2兆円で買収した。
Via:日経XTECH – NVIDIAのArm買収で未来はどうなる?
更に、Appleが最新のMacでIntelと決別しARMアーキテクチャを採用し発売しています。
アップルが独自設計のプロセッサーを採用したMacを年内にも発売する。インテルのチップの代わりにARMアーキテクチャーを採用することで、これからのMacには何が起きるのか?
Via:Wieed – アップルの「ARMへの移行」で、Macに
このように、半導体業界はカメラ業界以上の激しい再編の最中にありますので、製造機器メーカーもその変化に追従出来なければ、没落してしまう可能性も十分にありますね。
ということでNikonのもう1つの柱だった半導体製造装置部門も厳しい状況になっていると思いますので映像事業とともに全社での改革が必要な状況にあるようです。
つまり、Nikonの2本の柱共に厳しい状況である以上、もうお互いで支え合うという状況では無いということで、カメラ事業のリストラも断行されなければならない状況になる筈です。
よって今後NikonのカメラにMade in Japanが無くなるということも現実的になりそうな予感がします。
個人的には、世界のカメラだけでは無く報道や宇宙界開発などを通じて歴史に残る存在となっているNikonのカメラが日本製で無くなるのは本当に悲しいことです。
あのLeicaはドイツ本社で手作りされていることからそのステータスを維持しています。
Nikonも日本のカメラとして少量生産でもいいので、その結果100万円になってもしょうがないと思いますので(私は買えませんが、いつかはニコンということで、、、、)是非日本の職人が組み立てたカメラとレンズを残して欲しいと思います。
本当に日本版のLeicaのようなビジネスモデルは出来ないのでしょうか。。。。
Nikonこそが世界のカメラブランドとしてLeicaに並ぶことが出来る唯一の存在だと思うのですがいかがなもんなんでしょうね。
もう性能で勝負するだけのカメラでは無く、Nikonのもの作り技術を活かしたNikon Df IIぜひお願いいたします。