Nikonが2021年3月期Q3決算発表を行いました。
カメラやレンズを事業にしている映像事業セグメントに注目して見てみます。
Q3の実績は、前年比で売上が25%も減りながら、赤字が2億円減少し6億円に改善されています。
Q1〜Q3の合計では、昨年より38%の売上げ減少という結果。
映像事業の詳細では昨年のQ3累計が12億円の黒字だったので、今年の280億円赤字は売上減少は、レンズ交換式カメラ138万台→66万台、交換レンズ226万本→108万本といずれも半分以下になったのがが大きく影響しているようですね。
ただし、Q3に限れば、Z6IIとZ7IIの投入によって、四半期ベースで過去最高の販売を記録しているということです。
よって、フルサイズミラーレスが好調通期見通しでは、これまで450億円の赤字が400億円と50億円以上と大きく改善される見通しということです。
映像事業の通期見通しでは、前年から808億円も落ち込んでいるということですが、Q3から改善傾向を示しているということで、来年度の期待が膨らむところです。
業績推移としては、20年度Q4に急激に落ち込み、21年度Q2まで連続して大きな赤字となっていましたが、Q3で急激に回復したことが窺い知れます。コロナ禍の影響から脱却したと言って良いのかもしれません。
Nikon全体での研究開発投資は続けられていますが、映像事業は昨年211億円→今年170億円とかなり減らされていますね。
ミラーレスカメラの激しい開発競争が続いていますが、Nikonは減らされた予算で頑張って欲しいところですね。
販売台数を見ると、ボトムを脱したように見えます。交換レンズが大きく伸びていますね。
先日Nikonの国内レンズ工場の集約が発表されましたので一層の効率化が図れそうです。
ということで、ニコンの赤字の大半を発生させている映像事業の改善の兆しもありますが、Z7II/Z6IIの次のカメラは(フラッグシップモデルでしょうか?)が来年の映像事業業績回復の鍵を握っているかと思います。そしてそれだけでは足りないので、中級モデルや入門機の拡充を期待したいですね!
株価は日経平均と連動しているだけでそれほど大きな動きは無いという結果です。