3月4日にCanonが経営方針説明会を開催し、御手洗会長がカメラ部門を含む各部門を4つのグループに再編することを発表しました。
- 分散しているリソースを集中し全社組織を4グループに再編
- プリンティング
- 光学産業
- 産業機器
- メディカル
- カメラ市場はスマホの進化により大きく縮小したが、入力機器としての光学産業は成長の期待できる分野
- カメラから光学産業へと事業領域の拡大を目指す。
- 光学産業は3つの領域を想定
- レンズ交換式カメラ
- 市場縮小により最盛期の1/3に台数が減少したが、底入れ感が始まる。
- 今後もトップシェアを堅持し、売り上げ規模を維持する。
- プロやハイアマチュア向けにミラーレス機やレンズを拡充
- 自動化、内製化、構造見直しで2桁の利益率を確保している。
- ネットワークカメラ
- 市場は年率10%成長する市場でCanonはそれ以上の成長を達成
- 5年間で売り上げを倍増させることを目指す
- 新たな事業の創出
- カメラを情報入力機器として応用する。
- 自動運転向け 3D-LiDAR光学ユニット
- AI解析技術の活用
- ロボットと連携するソリューション
- 高感度カメラによる暗視
- 自由視点映像システムのような映像制作ソリューションにも参入
- 次世代民生用映像システムの構築
- 新しいジャンルのカメラやxRデバイス
- 映像サービスビジネス、データビジネス
- カメラやネットワークカメラと同等の規模まで拡大させる
- レンズ交換式カメラ
ということで、従来の組織でのカメラ機器の部門や、イメージングソリューションの部門を統合するということですね。
現在の組織はこんな感じ
ライバルであるSONYも今年のCES2021で、様々なデバイスを接続し映像、ライフスタイル、産業向けソリューションを構築して行くプレゼンテーションを行っていますが、その中でもカメラな映像の入力デバイスであり、主体のビジネスでは無いということを明確にしています。
勿論、Pnasonicにおいてもカメラは膨大な製品リストの中の1つであり中核となる製品ではありません。
カメラ事業は縮小していますが、Canonが示すようにイメージング産業は今後も成長するということですので日本のカメラ産業が無くなるわけではありませんが、写真趣味層向けのカメラがその中で今のようなカタチで存続するには、多くのファンの存在が不可欠だと思います。
Canonや SONYが今後世界のイメージング産業を引っ張って行くようになれば良いですね!