キヤノンがRFマウントのAPS-C EOS R機を作るモチベーションはあるのか?(CW)
CanonWatchが、これまで噂に流れているようにCanonは果たしてAPS-CのEOS R機を発表することになるのだろうか?という記事を掲載しました.
We got a curios mail from a source we dealt with in the past. But instead of “never seen features” or “truly innovative sensor”, we got a somewhat different rumor. Well, it’s again about an EOS R with APS-C sensor.
Via CW – ARE THERE EVEN ENOUGH EOS 7D
APS-CのEOS Rを求めているユーザー層はどれくらいなのか?
- 過去実績のソースから奇妙なメールが送られてきた。
- この内容は、「これまで見たことも無い機能」や「革新的なセンサー」という内容では無く、少々異なる噂で、APS-CセンサーのEOS-Rの噂が再燃しているということだ。
- 更にこの情報源は興味深いCanonの戦略も示していた。CanonはAPS-CのEOS Rボディをリリースするモチベーションを持っていないということだ。
- 単純に言えば、CanonはクロップセンサーのEOSR の発売を正当化する為のEOS 7Dユーザー層や、必要としているフォトグラファーが十分存在するとは考えていなのではということである
- 2機種の7Dシリーズに満足しているコミュニティが存在も理解しているが、彼らは驚くほど多い存在では無いのではと考えられる。
- 確かに野生動物写真家や予算内でより長い望遠レンズを求めている方々には歓迎されており、EOS 7Dシリーズが信頼されている。
- 問題は、CanonがAPS-CのEOS Rの設計と製造を開始する動機を示すために十分な数の方々がいるのか?ということである。
APS-C EOS Rがすぐに必要では無いと予測できる背景
- フルサイズセンサーを搭載するカメラは更に安価になっている。
- EOS RPは1000ドル以下で販売されるようになった。
- 更にEOS Rの入門機としてEOS RPよりさらに安価となるカメラの噂があることなどから、以前のような経済的なハードルは低くなっている。
- よってAPS-Cセンサーを使うことで、僅かな原価を下げる必要はそれほど無い。
- 同じことが望遠レンズにも当てはまる。
- Canonはf/11の望遠レンズを開発し安価に販売している。
- 一方で、RFマウントレンズを急速に増やそうとしている。多くの特許情報からもそれは疑う余地が無いことである。
- EOS 7Dの下のアマチュアレベル用途として非常に人気があるEOS Mシリーズがある。
- これらはすぐに無くなることは無いと考えられる。
- コンシューマー向けのカメラやサイズが最重視される場合を除いてAPS-Cの技術要素としてはそれほど有利なものでも無い。
- APS-C一眼レフカメラのEOS 90Dがリリースされたが、それはEOS 7D MarkIIを上回る性能だった。
- このカメラはフルサイズミラーレスに移行する前に、ハードコアなプロフェッショナルAPS-C撮影者に対し最後の恩恵を与えるものであると認識されている。
最後に
- 我々はここ数年間でAPS-Cが消滅するとは言っていない。
- この技術は非常に大きな可能性を持っており、高ISOでのノイズ性能の進化を考慮すると、将来においても非常に興味深い製品が見れることを期待している。
- フルサイズセンサーがコストダウンしているということはAPS-Cセンサーには更に当てはまることでもあるということに留意しておいて欲しい。
ということで今回のCanon Watchの記事では、APS-C のRF マウント機はCanonは検討はしているものの、主に7Dユーザーの要望を汲み上げている最中ということを示しているようです。
一眼レフ時代のAPS-Cにはシャッターメカニズムからファインダー光学系までが小型化出来、また各パーツが小型軽量になることで高速連写にも有利になるという技術的にもそれなりにメリットがあったと思います。
しかしミラーレス構造になると、APS-Cのメリットは唯一センサーの原価だけのお話になるかと思います。
加えて、現時点でCanonのAPS-C EOS Rを望んでいるユーザーは主にEOS 7DやEOS 90D/80Dユーザーと、マイクロフォーサーズから移行を検討されている方々であると予測できます。
彼らがCanon以外のAPS-Cシステムに流れるか?を考えると、Canonのフルサイズも含めた望遠システムには各社未だ及ばないと考えられます。
とすると、少なからずその要望はあるにせよ、CanonWatchが言うようにCanonが今すぐにAPS-CのEOS Rを出す必要は無いように思えます。
もしCanonが出す必要となる条件としては
- Nikon がZマウントのハイエンドAPS-Cレンズを揃えてくる。
- FUJIFILMが強力なAFを持つXシリーズカメラと更に魅力的な望遠レンズを出す。
- SONYがNikon或いはFUJIFILM対抗するAPS-Cカメラを作る
- OMデジタルソリューションが超強力な望遠向けシステムを構築して大人気になる。
というような状況になることだと思います。
また、APS-CのEOS Rは乱暴に言えばセンサーを変えるだけなのでいつでも出せる状況にあるので、あえて今Canonがすぐに課題とする必要は無いのかもしれませんね。
皆さんはどうお考えでしょうか?
Canon一眼レフのラインナップはAPS-Cの低価格機で取り込んでフルサイズの撒き餌レンズで慣らし、高付加価値のフルサイズボディに誘導する…という印象がありました。
ミラーレスのMで棲み分けだと、こうしたビジネスモデルは成立しないですね。
7DⅡが欲しいと思いながら設計の古さで断念したついでにCanonとおさらばしてしまいましたが、最近の勢いを見ているとRFのAPS-Cが出たらCanonに戻りたくなりそうです。
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