今年の10月にBlackMagic Designの動画編集アプリDaVinci ResolveのiPad版アプリがいよいよリリースされるという話題が流れました。
で、先日それがAppstoreにリリースされたということで早速ダウンロードして使ってみることにしました。
DaVinci Resolveを起動します。
メジャーバージョンはPC/Mac版と同じ18ということですね。
最初に設定メニューを見てみましたが、嬉しいことにプロジェクトファイルの保存先が選択でき、外部メディアにもそのパスが指定出来ることです。
つまりiPadの限られたストレージを使わないでプロジェクトファイルの管理が出来るということですね。
そして次は、編集する動画ファイルを読み込むことですが、こちらも接続している外部メディアを認識して読み込むことができました。
これまで使っていたLumaFusionも外部メディアからの読み込みに対応していますが、あらかじめフォルダ単位でリンク登録しておく必要がありますが、DaVinci ResolveはよりPCライクにフォルダが指定出来るのがいいですね。
で、今回はお知り合いのギタリストの@delrin500_96さんと一緒にスタジオに入って、3本のビンテージギターで3曲の弾き語りを録画させて頂いた画像を使わせて頂きます。
撮影したカメラはSIGMA fp Lで、レンズはArt 35mm F1.4 DG DNで手持ち撮影です。
マイクは別にTASCAMのレコーダーも準備していたのですが、なんとfp Lの内蔵マイクで収録した音声が全く問題無く使えましたので、そのまま使っています。
DaVinci Resolveにメディアを読み込むとビットレートの変更ダイアルログが出てきました。
今回SIGMA fp Lは4K24pで撮影しましたので24pに変更されるということですね。
タイムラインに置いたら他の動画編集ソフトにように切ったり貼ったりすることができます。こちらの使い方は既に有識者の方がアップされていますので参考になるかと思います。
まぁ他の動画編集ソフトやアプリと違和感無く使うことが出来ると思いますので、慣れている方はすぐに編集スタート出来るかと思います。
でDaVinci Resolveの操作で重要なのが左上の”インスペクタ”というタブボタンです。
最初”インスペクタ”の存在に気がつかず、どうやってリサイズや調整をするのかなかなか判りませんでした。
そして、カラー調整は最も下のカラータブで切り替えることができます。Mac版ではこの下のタブは更にサウンド、Fusion、またデリバリなどがあるのですがiPad版ではそれらがなくなり、操作がよりシンプルになっている(まぁその分調整も減っているのですが)ようです。
このようにPC/Mac版に匹敵するカラー/エフェクト調整が可能です。ファーストリリースなのに既にプロが使えるツールとしても機能が備わっているのがすごいですね。(その分リリースまで時間が掛かったということかもしれませんが)
でまぁ基本的にはSIGMA fp Lの色再現性で問題を感じなかった(という嘉カラー調整難しいので^^)のでシンプルにカーブだけちょっといじってみました。
ということでDaVinci Resolve iPadでは上の”インスペクタ”と下のカラータブさえ覚えておけばほぼ大丈夫ですw
で次は音声の調整です。”インスペクタ”タブから調整が可能です。
イコライザーも4バンドで設定することが可能でした。
更に音声にリバーブを追加してみました。左上のエフェクトからリバーブを選択してタイムラインにドロップするだけでOKです。
リバーブの設定はこのように無料編集ソフトとは思えないくらいプロっぽい設定が可能です。ルームの大きさまで直感的に編集出来るのがすごいですね。
そしてリバーブを適用した後は”インスペクタ”タブのオーディオからすぐに設定を変更したりOn/Off/Deleteすることが可能です。
で、次のシーンの画像には、映像の方にフィルムダメージのエフェクトを適用してみることにしました。
左上のエフェクトタブのビデオから各種エフェクトを選択することが可能です。
フィルムエフェクトはタイムラインへのドロップでも可能ですが、今回はカラー調整のノード設定から適用してみることにしました。(こっちの方がかっこいいですねw)
更にオーディオの方はリミッタを掛けてみることにしました。このリミッタのUIでは入力/エフェクト効果/出力がリアルタイムのレベルメーターで確認することが出来るので本当に便利ですね。特にこのような音楽関連の音声ではリミッタが直感的に設定できるのが本当にありがたいです。
ちなみにLumaFusionのリミッタはこのような親切な画面では無く、設定が終わったら一旦停止して、タイムラインに戻ってそのレベルメーターと自分の耳で効果を確認する必要がありますので雲泥の差でした。
さて、最後のシーンの編集です。
手持ちで撮影していましたのでスタビライゼーションを適用してみました。
これも”インスペクタ”からOnすることが出来ました。
Mac/PC版でスタビライズは何故かカラータブから指定する必要がありますのでこちらの方が直感的です。(その代わり細かい設定ができないのですが)
スタビライズを指定するとこのようにスタビライズ処理の進捗ダイアログが表示されます。スタビライズが終了すると当然クロップされます。
そしてこのシーンの音声にはStereo Widthを適用してみました。これによってより音声が広がるイメージになるので好きなエフェクトです。
ということで、3つのシーンのそれぞれ編集が終了したので、タイトルを入れることにします。
タイトルにもテンプレートが多数準備されていましたので選ぶのに苦労するくらいです(^^
タイトルをタイムラインに置いたらこちらも”インスペクタ”で編集することが出来ます。
更にトランジェントを指定しました。トランジェントもめちゃめちゃ細かくしかも直感的に設定することが可能です。素晴らしい!
ちなみに、無料バージョンでも通常の編集では全く不自由無く色々出来るのですが、更にプロっぽいエフェクト、タイトル、トランジェントなどは課金して有料バージョンにする必要があります。
購入するまで下のようにロゴが出現されることになります。
で金額は下のダイアログのように1万5千円ということです。iPadアプリにしては高価かもしれませんが、ここまで出来る動画編集ソフトですから1.5万円を追加出費するのも惜しくは無いかもしれませんね!(まだ支払いしてませんが^^)
ということで編集が終わったら書き出しですが、右上のExportから実行出来ました。(PC/Mac版より直感的です)
しかし!FullHDしか出力指定することが出来ませんでした。また出力クオリティも変更することができませんでした。これは無料バージョンだから制限されているのでしょうかね。
ちなみにPC/Macの方の無料バージョンは4Kも自由に書き出すことが出来ますね。
でExportを実行すると、このようにファイルメニューになります。こちらも外部メディアを指定することが可能でした。
つまり、Davinci Resorve iPadは、入力メディア、出力メディア、そして前述のようにプロジェクトも外部メディアを簡単に指定することが出来るのが素晴らしいですね!
でH.265のFullHDで書き出ししましたが、最初8fpsと遅めのスピードでちょっと不安でしたが、、、
後半では40fpsとなり挽回しました!なのでiPadでの書き出し速度も問題無いですね!
で、今回初めてDaVinci Resolveを使ってサンプル編集した動画をYouTubeにアップしました。
いかがでしょうか?
BlackMagic Davinci Resolve iPadは、PC/Mac版で編集可能なエッセンスを上手く引き継いで本当に無料とは思えないアプリだと感じました。
元々、PC/Mac版はプロ向けの動画編集ソフトとしてリリースされましたので、これが同様の使い心地でiPadで編集できるのはまさにサプライズでした!BlackMagicsさんありがとうございます!
そして繰り返しになりますが、SIGMA fp Lのマイク性能もこのような比較的大音量で使う時は十分以上のクオリティで収録出来ることもサプライズでした。
これはSIGMA fp Lは正面にステレオマイクが内蔵されていますが、他のミラーレスカメラがボディ上部に上向きにマイクが付けられている場合があるのに対しfpシリーズは前向きについていることからこのような正面からの指向性がある録音にはかなり良い結果が得られたのかもしれませんね。
SIGMAさんもありがとう!^^
ちなみに、3つの動画を個別にPC版のDevinci Resolveで編集しましたので、これちら別アカウントでアップしました。
時間がある場合ご覧頂ければ幸いです。
おっと!素晴らしい弾き語りを疲労してくれたデルリンさんありがとう!