ニコン 2023年3月期 決算発表!Z9がフルサイズフラッグシップ史上最高の販売で業績に貢献!
NikonがZ8を発表した翌日の5月11日に2023年3月期 通期の決算発表を行いました。
売上収益は885億円増収、営業利益は50億円増収を達成ということです。
ちょっと残念なのはこれらの数値は前回予測よりもやや少なかったということですが、通期で増収増益を達成したのは素晴らしいですね!
通期の財務ハイライト
営業利益は540億円を達成ということですが、そのうち円安の影響が147億円もあるようでかなり大きい割合を占めていますね。
今後為替がどのように変化するかで利益もかなり影響がありそうです。
セグメント別業績のうち映像事業が最も売上額が大きく、利益率がダントツの18.6%ということで素晴らしい結果を残していますね。
2023年3月期通期の映像事業のサマリ
昨年まで非常に厳しかった部品調達の問題が解消されたということですね。
電器関連のサプライチェーンはほぼ正常に戻っているということですね。
高級機へのシフトが実現され販売単価が増えた上に円安効果も加わったことで大幅な増収を達成。
2023年3月期のレンズ交換式カメラ市場は581万台でNikonは70万台を販売したということで、シェアは12%。
レンズ市場は940万本でNikonは116万本ということでシェアは8.1%。
このシェアはどうなんでしょうね、、、、
補足資料を見ると映像事業の販売台数はわずかですが減り続けているのがちょっと気になるところですが、現状は販売単価がそれを補っているという構図ですね。
ともあれ2023年通期の映像事業は素晴らしい結果を出していたのですが、この要因として明らかなのはNikon Z9が爆売れしたということに尽きると思います。
事実、別に発表された資料ではNikon Z9は過去15年のフラッグシップ機で最も売れたボディとなったようです。
これまでのNikonのフラッグシップ機の発売年は、、、
D2Xが2005年
D3が2007年
D4が2012年
D4Sが2014年
D5が2016年
D6が2020年
ですので、過去15年というとNikon D3以降ということですね。
つまりFXフォーマットのフラッグシップ機でNikon Z9が最大のヒット作ということになったということですね!
ということで再度まとめると、2023年3月期の通期はNikon Z9の大ヒットによって、最高の業績を達成ということですね。
次に、2024年3月期の見通し発表も行われています。
初級機の縮小が更に加速するということで、今期が期待するのはNikon Z8の販売がどうなるかということですね。
2024年3月期 見通しのポイント
ここで面白いのは部品調達および市場が正常化したことで、販促費を増加させることになり減益を見込んでいるということです。
つまり、これまで異常状態ではそもそもカメラ市場の需要を満たすことができない状態であり、付加価値の高い製品を作れば黙ってていても売れる状態であったということでしょうか?
それが市場が正常化したことによって競争が激しくなるということなんでしょうかね。
映像事業のカメラ製品として挙げられたのはNikon Z8とZ30、つまり準フラッグシップ機とVlog機ということになります。
今季は、ベテランハイアマチュア層とエントリとしてはVlogユーザーがターゲットということですね。
映像事業への研究開発投資は前期よりもやや増加ということですが、物価や人件費が高騰している昨今では工夫が必要なのかもしれませんね。
中期計画において映像事業は安定した収益性の確立が目標ということでしたが、初年度に見事達成ということです。
一方として課題はシェア拡大ということが挙げられています。
今期は、まずNikon Z8でスタートということになりましたが、Z9以上に台数が売れることになるのでしょうか?
あるいはシェアの拡大を達成するにはもう1つくらい何か投入する必要があるかもしれませんね。
ニコン社は今でも、”デジタル一眼レフ”のユーザー及び支持者が多い
なのでそろそろ一眼レフの製造を再開しなければならないだろう
オートフォーカス、電池の持ち、ビューファインダー、レンズとのバランスはこちらが勝る
しかも過去の資産も活かせる