APS-C/M43用の進化した虫の目レンズ AstrHori 18mm f/8 2x ペリスコーププローブマクロレンズが面白そう
日本では「虫の目レンズ」と言われる、細長い長い鏡筒を持つプローブマクロレンズは、昆虫写真家 栗林慧先生や海野和男先生によって素晴らしい作品が発表されています。
栗林先生も海野先生もこのプローブレンズを自作されているようですが、数年前からLOWAなどのブランドが製品化しリリースをされていました。
そして今年の5月末にAstrHoriがAPS-C/マイクロフォーサーズカメラ用の新プローブマクロレンズAstrHori 18mm f/8 2xを発売していました。
今回メーカーさんからご連絡がありましたのでご紹介させていただくことになりました。
AstrHoriプレスリリース
28mm F13 レンズに続いて、AstrHori は新しい 18mm プローブレンズを 5 月 29 日にリリースする予定であることを示しました。 新しいAstrHori 18mm F8プローブマクロレンズは、APS-C Sony、Canon、Fuji、Nikon、およびM4/3カメラ用です。
Via:PERGEAR-JP – 新しい 18mm プローブ マクロ レンズが近日発売: AstrHori 18mm F8 2X プローブ マクロ レンズ
AstrHori 製品情報ページ
- レンズ構成 17群23枚
- 70°の画角
- 撮影倍率 2X
- 最短撮影距離 0.47m
- ワークディタンス 0.18m
- サイズ φ60mm、L457mm
- 質量 716mm
- レンズ先端にリングLEDライト(USB経由で電源を供給)
- レンズ先端が防水構造
- マウント M4/3、X、E、Z、RF、EF
- 公式ストア価格 100,899円
AstrHori 18mm f/8 2xマクロプローブレンズは2倍のマクロレンズですが、これまでも1.4倍や2倍のマクロレンズはメーカーからも発売されていました。
しかし通常のマクロレンズは非常に被写界深度が薄く、まぁそれがマクロフォトの美しさでもあるわけですが、虫の目レンズは被写界深度が深く特に昆虫撮影などではその周りの環境も含めて生体を捉えるということが出来るようですね。
更に、プローブマクロレンズは27mmと広角であるのも背景も含めて捉えるのに便利そうです。
で最短撮影距離が0.47mでレンズ長が475mmですのでレンズ先端に被写体を接触させる寸前でもピントが合うということで、その為に先端にLEDライトが搭載されているのも良く考えられていまし、更にレンズ先端がLEDも含めて防水構造ですので水辺で水面下に先端を突っ込んで撮影するという通常のマクロレンズでは難しい撮影も可能となるようです。(LOWAのやつもそうなっていますが)
で、少し前PetaPixelがこのAstrHori 18mm f/8 2xマクロプローブレンズのレビュー動画を公開していました。
ここでは、世界初(LOWAの主張)のプローブマクロレンズLAOWA 24mm F14 2X MACRO PROBEとの比較も行われています。
- AstrHori 18mm f/8(APS-C用)を既に販売されているLOWA 24mm f/14(フルサイズ対応)と比較する。
- このようなプローブレンズはスライダーを使うなどでクローズアップでの動画撮影で使うと効果的である。
- よってこれまで市場に出回っている多くのカメラがAPS-Cサイズフォーマットである。
- APS-C用のレンズにすることでLOWAより明るい開放値を実現している。
- オリジナルのLOWAはプローブ部分が分離できないがAstrHoriは分離できる構造であり将来の拡張性も考慮されている。
- フォーカシングリングがとてもスムースであり、ギア形状になっているので外部モーターでのフォローフォーカス駆動も可能である。
- 電磁絞りが採用されている。
- LOWAは24mmの画角だがAPS-Cのカメラに装着するとAstrHoriの18mmの方が広角となるが、AstrHoriの方がより近接撮影が出来るので最短での画角はAstrHoriの方が狭く拡大することが出来る。
- クローズアップ時レンズ中心部での解像度は開放のf/8においてもLOWA(開放f/14)より多くのディテールを捉えることが出来てる。
- 更にAstrHoriはf/14まで絞ると更にシャープになる。
- コーナー部においてもAstrHoriはコントラストが高くセンターとそれほど大きな違いは見られず全域でとてもフラットな解像度のレンズである。
- AstrHoriとLOWAのAPS-Cクロップで同じf/14にして比較してもAstrHoriの方がディレールの描写が優れコントラストが高くよりパンチのある画像を得ることが出来る。
- 特に6Kなどの高解像度の撮影でSuper35で利用するとAstrHoriの方がLOWAよりシャープで、ディテールが優れ、より使い勝手が良く、更に価格も安く、フレキシブルで柔軟性が高いデザインも気に入っている。
- 総じて言えば、AstrHoriはLOWAよりやや画角が狭いことが難点だが、プローブマクロレンズとして光学性能に優れや機能と価格の点からはるかに理に適った選択であることは間違いない。
ちなみにLaowa 24mm f/14 マクロプローブレンズの実売価格は28万円程度です。
AstrHori 18mm f/8 2x ペリスコーププローブマクロレンズは日本ではブランドオーナーのPergearの公式サイトで購入することが可能です。
Amazonの公式ショップでも販売されています。
このプローブマクロレンズはAPS-Cやマイクロフォーサーズなどの小型なカメラの方がフィールドでの使い勝手が良いと思われますし、フルサイズカメラでもクロップモードで使われることが出来ると思いますが、どうしてもフルサイズの方が良いという方は、AstrHoriでも従来から販売されていたこちらの28mm F13マクロプローブレンズを選択することが可能で、価格は123,599円となっています。
またAstrHoriは低価格で購入することが出来るフルサイズ対応の魚眼レンズ、チルトシフトレンズ、FUJIFILM GFX用の中判レンズ、クリップオンの露出系も販売されていますのでいかがでしょうか?