これまで噂と期待が入り交じれながらNikonファンの方が待ち望んでいたヘリテージスタイルフルサイズミラーレスカメラNikon Zf が発表されました!
10月発売予定で店頭予測価格は30万円、予約受付は9月22日からということです。
Nikon Zfコンセプトムービー
Nikon プレスリリース
「Z f」は、ニコンの歴史的なカメラにインスパイアされたヘリテージデザインと最新性能を両立したミラーレスカメラです。フルサイズセンサーと、フラッグシップモデルの「ニコン Z 9」(2021年12月発売)と同じ画像処理エンジン「EXPEED 7」を採用し、本格的な静止画・動画の撮影が可能です。洗練されたデザインと優れた操作感に加え、高いAF性能や手ブレ補正性能をはじめとした最先端技術を搭載することで、自分の表現を追求するクリエイターのニーズに応えます。
Via : Nikon – フルサイズミラーレスカメラ「ニコン Z f」を発売
Nikon Zf スペシャルコンテンツ
Nikon Zfプロモーションビデオ
Nikon Zf 製品情報ページ
- 有効画素数2450万画素
- 銀塩フィルム一眼レフカメラ Nikon FMにインスピレーションを受けた外観デザイン
- Nikon Z9と同じEXPEED7を搭載
- 連写 14コマ/秒 ハイスピードキャプチャ 30コマ/秒
- HEIFフォーマット対応(10bit)
- Nikon Zシリーズで最高の手ブレ補正8段分の効果を実現
- 世界初フォーカスポイントVR搭載
- ピクセルシフト撮影機能搭載 最高約9600万画素
- Nikonで初めて動画Sモードに対応
- 6Kオーバーサンプリングによる4K動画を生成
- SD及びmicroSDダブルスロット
- 3.2型バリアングル液晶
- 前カバー及びトップカバーはマグネシウム合金を採用
- Z8と同等の防塵防滴性能
- 外装の人工皮革によるプレミアムエクステリア全5色を展開
- 2024年1月15日までプレミアムエクステリア張替キャンペーンを実施
様々な噂が流れたあとやっとNikon Zfが発表された感がありますが、イメージセンサーは解像度からNikon Z6IIと同等のものが使われ、画像処理プロセッサーはNikon Z8と同じくEXPEED7プロセッサーを組み合わせて、更に同様にNikon FM2にインスパイアされたというNikon Zfcのデザインに詰め込んだカメラという感じでしょうか?
その結果レトロイメージのカメラながら静止画も動画もZ6IIを上回る性能が実現されているという、わがままボディの欲張カメラという感じです。
ただ個人的に少し意外だったのが、Nikon Zfcと同じくFM2にインスパイアされたデザインとしたことです。というのもZfとZfcを並べてみるとデザインや大きさの違いは判るのですが、FM2を現代のミラーレスにするというコンセプトは同じですのでフルサイズ化に伴う差別化という観点が無いのが意外でした。
まぁNikonの思いとしてはFM2のデザインこそがカメラとして最も完成されていたものとしているのかもしれません。
ボディ構造も全面とトップがマグネシウムボディということで、おそらくバックはZfcと同じ樹脂製だと思われますので、よく上級者の方に気に入られる金属ボディによる塊感を楽しむカメラではなく、どちらかといえば機能性重視の方とZfcと同じくカジュアルにVlogを楽しむ方双方に向けたカメラなのかもしれませんね。
そういう意味ではZfcの発売直後にレトロカメラ的なデザインに飛びつかれた上級者の方が再びZfを購入されるのでしょうか?
尤もZfcも当初の人気が落ち着いた後は結局若い方がメインで購入されるということですので(カメラ販売員の方に教えていただきました)、Zfのターゲットも比較的若い方なんでしょうかね。
ただ、Zfは結局Z6II以上の性能を持っていますので、メインカメラとして検討される方も多くいらっしゃるのでしょうね。
そうい意味では次出るNikonのミラーレスはZ6IIIやZ7IIIは更に期待が高まります。個人的にはZf の次のNikonのミラーレスカメラが楽しみになりました!
ということでNikon ZfをZ6IIとZ8で比較してみた
Z f | Z 6II | Z 8 | ||
---|---|---|---|---|
有効画素数 | 2450万画素 | 2450万画素 | 4571万画素 | |
総画素数 | 2528万画素 | 2528万画素 | 5237万画素 | |
プロセッサー | EXPEED7 | EXPEED6 | EXPEED7 | |
ボディ手ブレ補正 | 5軸補正 | 5軸補正 | 5軸補正 | |
画質モード | NEF(RAW):RAW 14ビット | NEF(RAW):RAW 14ビット | NEF(RAW):RAW 14ビット | |
JPEG | JPEG | JPEG | ||
HEIF | HEIF | |||
スロット1 | SD | CFexpress(Type B)、XQD、SD | CFexpress(Type B)、XQD、SD | |
スロット2 | microSD | CFexpress(Type B)、XQD、SD | CFexpress(Type B)、XQD、SD | |
電子ビューファインダー | 1.27cm/0.5型 Quad-VGA OLED、約369万ドット約0.8倍 | 1.27cm/0.5型 Quad-VGA OLED、約369万ドット約0.8倍 | 1.27cm/0.5型 Quad-VGA OLED、約369万ドット約0.8倍 | |
アイポイント | 接眼レンズ最後尾から21mm | 接眼レンズ面中央から21mm | 接眼レンズ最後尾から23mm | |
視度調節範囲 | -4~+2m-1 | -4~+2m-1 | -4~+3m-1 | |
シャッター | フォーカルプレーンシャッター、電子先幕シャッター、電子シャッター | フォーカルプレーンシャッター、電子先幕シャッター、電子シャッター | 電子シャッター | |
シャッタースピード | 1/8000~4秒 | 1/8000~30秒 | 1/32000~30秒 | |
フラッシュ同調 | X=1/200秒 | X=1/200秒 | 1/250秒または1/200秒以下 | |
速連続撮影: | 高約7.8コマ/秒(拡張)約14コマ/秒 | 約5.5コマ/秒(拡張)約14コマ/秒 | 約10~20コマ/秒 | |
(C30):約30コマ/秒 | (C120):約120コマ/秒 | |||
測光範囲 | -4~17EV | -4~17 EV | -3~17EV | |
ISO感度 | ISO 100~64000 | ISO 100~51200 | ISO 64~25600 | |
HDR合成、 | あり | あり | あり | |
静止画フリッカー低減 | あり | あり | あり | |
高周波フリッカー低減 | あり | |||
AF方式 | ハイブリッドAF | ハイブリッドAF | ハイブリッドAF | |
AF検出範囲 | -10~19EV | -4.5~19 EV(ローライトAF時:-6~19 EV) | -7~19EV(スターライトビュー有効時:-9~19EV) | |
フォーカスポイント | 273点 | 273点 | 493点 | |
動画 | 3840×2160(4K UHD):60p/50p/30p/25p/24p | 3840×2160(4K UHD):60p/50p/30p/25p/24p | 7680×4320(8K UHD):30p/25p/24p | |
1920×1080:120p/100p/60p/50p/30p/25p/24p | 1920×1080:120p/100p/60p/50p/30p/25p/24p | 3840×2160(4K UHD):120p/100p/60p/50p/30p/25p/24p | ||
RAW動画 | 可能 | |||
最長記録時間 | 125分 | 29分59秒 | 125分 | |
ファイル形式 | MOV、MP4 | MOV、MP4 | NEV、MOV、MP4 | |
映像圧縮方式 | H.265/HEVC(8bit/10bit)、H.264/AVC(8bit) | H.264/MPEG-4 AVC | N-RAW(12bit)、Apple ProRes RAW HQ(12bit)、Apple ProRes 422 HQ(10bit)、H.265/HEVC(8bit/10bit)、H.264/AVC(8bit) | |
動画感度 | 撮影モードM:ISO 100~51200 | 撮影モードM:ISO 100~51200 | 撮影モードM:ISO 64~25600 | |
その他の機能 | タイムラプス動画、電子手ブレ補正、タイムコード、動画Log(N-Log)、HDR(HLG)動画、ウェーブフォーム表示、赤枠表示、記録中拡大表示、シャッタースピード延長機能、iメニュー動画撮影情報 | タイムラプス動画、電子手ブレ補正、タイムコード、動画Log(N-Log)出力、HDR(HLG)動画出力 | タイムラプス動画、電子手ブレ補正、タイムコード、動画Log(N-Log)、HDR(HLG)動画、ウェーブフォーム表示、赤枠表示、記録中拡大表示、シャッタースピード延長機能、RAW記録時再生用動画同時記録、オーバーサンプリングモード、 メニュー動画撮影情報、ハイレゾズーム | |
モニター | バリアングル式8cm/3.2型TFT(タッチパネル)、約210万ドット、視野角170°、明るさ調整(15段階) | チルト式3.2型TFT(タッチパネル)、約210万ドット、視野角170°、明るさ調整(11段階) | チルト式(縦横チルト可能)8cm/3.2型TFT(タッチパネル)、約210万ドット、視野角170°、明るさ調整(15段階) | |
USB | Type-C端子(SuperSpeed USB) | Type-C端子(SuperSpeed USB) | Type-C端子(SuperSpeed USB) | |
USB充給電専用端子×1口 | ||||
HDMI出力 | HDMI端子(Type D) | HDMI端子(Type C)装備 | HDMI端子(Type A) | |
外部マイク入力 | あり | あり | あり | |
ヘッドホン出力 | あり | あり | あり | |
10ピンターミナル | – | – | あり | |
アクセサリーターミナル | – | あり | – | |
有線LAN | – | – | USB-LAN変換アダプター | |
Wi-Fi(無線LAN) | IEEE802.11b/g/n/a/ac | IEEE802.11b/g/n/a/ac | IEEE802.11b/g/n/a/ac | |
Bluetooth | Bluetooth標準規格 Ver.5.0 | Bluetooth標準規格 Ver.4.2 | Bluetooth標準規格 Ver.5.0 | |
電源 | EN-EL15c | EN-EL15c | EN-EL15c | |
バッテリーパック | – | EN-EL15c 2個使用 | EN-EL15c 2個使用 | |
電池寿命 | ||||
ファインダーのみ | ||||
パワーセーブ[ON] | 約410コマ | 約400コマ | 約340コマ | |
パワーセーブ[OFF] | 約360コマ | 約340コマ | 約330コマ | |
モニターのみ | ||||
パワーセーブ[ON] | 約430コマ | 約450コマ | 約370コマ | |
パワーセーブ[OFF] | 約380コマ | 約410コマ | 約340コマ | |
動画撮影可能時間 | ||||
ファインダーのみ | 約90分 | 約100分 | 約85分 | |
モニターのみ | 約90分 | 約100分 | 約85分 | |
寸法(幅×高さ×奥行き) | 約144×103×49mm | 約134×100.5×69.5mm | 約144×118.5×83mm | |
質量 | 約710g(バッテリーおよびメモリーカードを含む、ボディーキャップ、アクセサリーシューカバーを除く)、約630g(本体のみ) | 約705g(バッテリーおよびメモリーカードを含む、ボディーキャップを除く)、約615g(本体のみ) | 約910g(バッテリーおよびメモリーカードを含む、ボディーキャップ、アクセサリーシューカバーを除く)、約820g(本体のみ) |
この比較表を作りながら感じてきたのは(ここからは個人的ディープな妄想に入りますのでZfのこのスペックや機能はNikon はZ6IIIそのものなのではということです。
と考えるとNikon Z6IIIの方が早く発表されるという噂が出たのも納得できます。
Nikonはロードマップとして当然Nikon Z6IIIの開発を進行させている過程で、マーケッティングの戦略としてZfの方を早く出すことにしたのではということです。
Nikon Zfcの中身はZ50そのものですし、Nikon Z30は更にEVFを削ぎ落としたものです。またNikon Z8はZ9の縦グリを削ったものと言えるということで、共通のプラットフォームを使いながらも役割が異なるカメラを出す方が効率が良いということですね。(他のメーカーも同じですが)
で、今回強い違和感があるのは、動画性能がここまで向上させたのにデュアルスロットながらSDとmicroSDにグレードダウンされているということです。
そして、縦グリップも準備されていないことも併せると、Nikon Z6IIIとあえて差別化ポイントを設けているような気がするのです。
おそらくNikon Z6IIIはNikon Z7IIIと同時に出すことになると思いますのでもう少し時間が必要なのかもしれませんね。
Nikon Z6IIIも楽しみですね!