12月15日にDELLから新ノートPC Inspiron 13 – インテル Core Ultraプロセッサが発表されたということで、デルアンバサダーとして発表イベントに招待して頂きましたので、参加レポートをお届けいたします。
デルテクノロジーズコンシューマービジネスのアップデート
デルテクノロジーズ株式会社 コンシューマー&ビジネスマーケッティング統括本部 本部長 横塚知子氏のプレゼンテーション
2020年からのコロナパンデミックの間、消費者の生活スタイル、行動、嗜好が大きく変化した。
その変化と共にDELLも変化させてきた。
1.製品を探しやすく。
これまでDELLのサイトは、コンシューマー向けとビジネス向けの2つのカテゴリで分類されていた。
しかしコンシュマーの顧客もビジネス機を購入するケース、ビジネスユーザーの顧客もコンシュマー機を購入する、また両方のプロファイルを持つ顧客などが購入していた。
よって顧客のニーズに合わせてコンシューマ向け製品と法人のサイトを統合することで製品を探しやすくした。
2.買い物を決めやすく。
これまでのプロモーションでは短期間であったりしたが実際顧客が製品の購入を決めるまで一週間くらいかかるケースなどが多い。
よってプロモーションの期間を変更。またプロモーションによる価格の増減を無くする、また極力少なくするようにし顧客が買いたいと思った時が買い時ということにした。
3.どこからでも購入できる
これまで経路によってキャンペーンの設定を分けていた。
これをDELL .com、量販店、などどこから購入しても1つのキャンペーンに辿り着くようにした。
今後も生活者のスタイルの変化と共に最高の購入体験が出来るように改善を続けて行く。
新製品 DELL Inspiron 13 – インテル Core Ultraプロセッサ(シリーズ1)搭載 ご紹介
デルテクノロジーズ株式会社 CSB PGMT プロダクトアソートメントプランナー兼コンサルタント 松原大氏の登壇。
昨日に発表されたインテル Core Ultra プロセッサーを搭載したDELL Inspiron 13 を本日日12月15日に発表した。
- NPU 生成AI専用プロセッサを搭載したIntel Core Ultra 5/7を採用
- DDR5最速のLPDR5Xメモリを採用
- Intel EVO Edition認定によってIntel Unisonの仕様が可能になる。
- NPUアプリケーションである、Windows Studio EffectによるWebカメラの顔認識によるオートフレーミングき機能、瞳認識によるアイコンタクト機能が使用出来るようになった。
- ライトピンクのカラーを追加
- Inspiron として初めてMIL規格を取得
- 価格 デルのサイトはこちら
- Core Ultra5 16G 512G が147000円
- Core Ultra7 16G 1T が167000円
本日12/15より受注開始、即納モデルも1月下旬に向けて準備を進めている。
法人向けOS Proモデルも2月下旬に向けて準備を進めている。
ビッグカメラ有楽町店で先行展示を行う。
インテルCore Ultraプロセッサのご紹介
インテル株式会社技術本部部長 工学博士 安生健一郎氏のプレゼンテーション。
本日Intel Core Ultra プロセッサー(開発コードMeteor Lake)全世界で同時発表。
NPUによる AIが動くパソコンが実現した。
今回14年使い続けてきたIntel CoreブランドロゴをIntel Core Ultraロゴに刷新した。
インテルのアーキテクチャーにおける40年間で最大の転機
- Wi-Fi7対応 実効の転送速度が5GBpsを超えることからイーサーネットより高速である。日本では認可待ち。
- 内臓グラフックスであるが外付けカードと同じ性能を得たことからIntel Arcグラフィックスの名称を付けた。
- 低電力アイランドEcoreを採用したIntelハイブロッドアーキテクチャ。
- 新しいローパワーEcoreが登場
- Intelで最も微細なIntel 4 Process
40年で最大の転換期を迎えた。
タイルアーキテクチャ
大胆に半導体チップの構成を変更した。
5つのチップ構成で。そのうち1つはベースの部分(上の図のグレーのところ)になっている。
今までのインテルの歴史では、CPUの側にメモリコントローラーやグラフィックのインタフェイスを配置したチップセットとしていた。
今回のコンピューティングタイルのアーキテクチャでは一見グラフィックが遠くにあるように見えるがそれが許させる構造である。
Intel4プロセスが採用されており、グラフィックチップは5nmプロセス、SoCタイルとIOタイルは6nmプロセスという異なるチップを組み合わせることができる。
これによって適材適所に(高性能が要求されるところは最新の5nmプロセス、それ以外は6nm)にチップの配置が可能になった。
ディスアグリゲーションの活用
これまでのIntelのようにベンチマークを追求するCPUを作るのではなく、ユーザーが実際使った時の良さを追求するようにアーキテクチャを変更してきた。
今回は低電力がポイントである。今まで性能を向上することで13世代まで来たが、今回は電力の方も下げることでMac Bookのような低電力性のWindowsでの実現を真剣に考えた。
このように体験ファーストで電力を下げる為にアーキテクチャをゼロベースで変えた。
3Dパッケージングテクノロジ
間にあるのが22nmプロセスで作ったチップ間の給電とI/Oを行う部分。
このような構造によって低電力を実現している。
コンピューティングタイル
これまでにIntelのプロセッサをIntel4プロセスに移植したもの。低電力で動作するCPUとなった。
Intel4 ロジックプロセス技術
集積度2倍、電料効率20%向上を実現
SoCタイル
今までは、I/Oのハブとなるチップセットという考え方だったが、今回はそう呼んでいない.。
CPUがI/Oの中心にいることをSoCと呼んでいる。DDRコントローラが不要になる。
メディアのエンコード処理、WiFIなどもタイルとして実装している。
AV1のコーディックに対応、ロイヤリティフリー、圧縮率もH.256より2,3割高い。従来は外付で対応していたが内臓としている。
データの流れのイメージ
従来のチップセットの動作は常に電力が必要であるが、コンピューティングタイルは必要な時にのみ動作するので低電力である。
Intel ARCグラフィックス
11世代から2倍の性能となった。
強化されたGPUの構成
内臓グラフィックスとして初めて8個のレイトレーシングユニットを搭載した。
AI
PC側でAIの処理を行うことでローコストの運用が実現できる。
通常Chat GPTなどのクラウドにアクセスしてAIを利用されているが、クラウドは基本的に有料のサービスであるが、パソコンにAIが搭載されればいくら使用しても無料となる。
ネットワークに繋げなくても使える。プライバシー、コンフィデンシャルな情報で学習したモデルを使うことが出来る。
クラウドはアクセスが集中していることで待ちの時間が発生することががある。早くする為には課金が必要である場合もある。
AIをPCに導入
ユーザーがPCと会話する世界観、現時点では想像もつかない世界観が実現することになる。
ソフトウェア開発者と共に新しいサービス、新しいアプリケーションを開発することでより豊かなパソコンライフを実現することをIntelは考えている。
IntelはCPUの大きな変革をリードする
AIの種類によっては、低電力でゆっくり動いてほしいもの(Teamsの背景ぼけ処理など)、対してすぐに答えを出して欲しいもの(Adobe PhotoshopのSenseiなど)のように、異なるタイプの処理に異なるタイプのプロセッサーを使った方が良い。
Open Vinoで開発者はその切り替えを意識しないで良くなる。
Open VinoはCPU/GPU/FPUを効率よく使うことが出来るIntel独自の開発ツールである。Intelはこれまで5年間推進してきた。
今後Intel AI PCのアプリケーションは今後加速度的に増えて行くことになる。
NPUアーキテクチャ
データをコピーして専用の演算機による処理を行うこと、またメモリ内臓などによって低電力を実現している。
AI Software Stack
CPU/GPUを自動的に効率よく割り振ってくれる。
Intel EVO 4
第四世代となった、ロゴを変更。
Intelとパソコンメーカーが共同で検証する。ユーザーが使うであろうシナリオで計測。
ユーザーがIntel Evoとしてテストされていることを信じていただくことで安心して購入できる。
バッテリが1時間伸びる、スリープから顔認識しログインしデスクトップ画面が出るまで1.5秒と改善されている。
サスティナビリティ、リサイクルでの環境負担、などヨーロッパの基準を獲得している。
ということで、DELL 横澤氏、松原氏 Intel 松原氏の製品プレゼンテーションは終了です。
驚いたのはIntel UltraをまずDELLが世界初としてクリエイター向けのXPSシリーズではなく、より一般的なノートPCであるInspironシリーズに搭載したということです。
それが、Ultra7でも何と15万円を切る価格で購入できるのが凄いことです。
また、更に省電力が実現されていることがWindowsノートPCとしては大きな進化だとも思います。
これからノートPCを購入される方は絶対に最有力候補にしても間違い無いと思います。
そして注目のNPUですが AIプロセッサを活用するアプリケーションはこれから開発されて行くことになるということですので、様々なアプリケーションがAIを活用出来るとなるとPCの使い方も大きく変化するきっかけになるかもしれませんね。
すでにPhotoshopなどがAIをベースとしたレタッチを行うのが普通になって来ていると思いますが、更にOS自身がそれをサポートするとなると写真や動画データの取り込みから仕分けとセレクト、編集、レンダリング、からアップロードまでの一連の作業が大幅に省力化される可能性が出て来ると良いですね。
特に最近のカメラは連写性能が凄まじく向上したことでカメラマンの方の撮影枚数も飛躍的に増加しているでしょうし、動画の方もVlogの一般化と共に多くのコンテンツを撮影されていることになると思います。
そしてカメラの方を見るとInsta360 Ace Proではカメラ本体側でAIによるコンテンツ整理が行われることが出来るようになり始めました。ということで、今回はIntel40年の最大の転換点ということですので、もうすぐユーザーの方にもAIの恩恵が受けられる日が近いかもしれませんね!!
DELLのPCはそれをひと足先に体験できるのは流石といったところです。
実機デモandハンズオン
そしてInspiron13の展示エリアに移動しました。
会場には今回発売されたInspiron 13 のAIパワーを利用した生成AIによる風景画像生成のデモを行って頂きました。ちょっとアクシデントがありましたが、NPUプロセッサの威力を確認することができました!
製品展示エリアはこんな感じ
そして、AndroidタブレットやiPpadをリモートモニターに出来るというIntel Unisonのデモです。Intel EVO認定PCであることが条件ということですので今回発表されたInspiron 13もOKということですね!
ということで、今回素晴らしいイベントに招待してだいたデルテクノロジーズ株式会社さまどうもありがとうございました!!